政府は、2024年の介護報酬改定に向けて、事業所が生み出した実際の成果に対し、報酬を反映させる「アウトカム評価」を拡充させる検討に入った。
現在、各事業所で生み出された成果は、項目によってインセンティブに反映される「アウトカム評価」によって介護報酬も決められている。2024年に改定される介護報酬について、政府はこの「アウトカム評価」の拡充をする見通しだ。現状のアウトカム評価としては
■ 在宅復帰・在宅療養支援機能加算(介護老人保健施設)
■ 事業所評価加算(介護予防通所介護・介護予防通所リハ)
■ 社会参加支援加算(訪問リハ・通所リハ)など。
「利用者の状況が改善されたか?」が焦点
次回行われる介護報酬改定は、この評価項目を広げて報酬に反映、より効果的な介護サービスへの取り組みを促すのが狙い。現行では、褥瘡の予防、リハビリによる社会参加、施設からの在宅復帰などいくつかある。
これに対し、厚生労働省は懸念も示している。報酬を優先し「改善が見込める利用者」を所業者側が選別する心配もある。これらの懸念事項は、社会保障審議会の分科会で、具体策を丁寧に議論する構えだ。
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