居宅介護の利益は増加 通所は収益は悪化 ケアマネのサービス調整に期待

介護ニュース

厚生労働省は、介護関連事業者の経営状況に関する調査(介護事業経営概況調査)を発表。居宅介護支援の収益が2020年、2021年とも一気にプラスに転じた。また、通所サービスの収益は悪化、かわりに訪問介護事業所は増加など、調整するケアマネージャーのサービスの振り分けもより負担が懸念される。

自宅で完結する介護が収益率増加
厚労省の調査結果を見ると、通所関連のサービスは軒並みマイナスの収益だが、福祉用具貸与は+1.9%、居宅介護支援が+1.5%と際立った増加となった。※1 コロナ渦による通所サービスの利用控えや、事業者の経費負担増加によって収益も減少。代わりに自宅で行う介護に関しての収益が増加した。

※1令和4年度介護事業経営概況調査結果の概要(案)

訪問介護の事業所はハイペースで増加 
また、厚労省が発表した実態統計では、訪問介護の請求事業者の審査数が過去最多となった。昨年度までは3万4372ヵ所だった事業所の審査が、最新の昨年10月審査分は3万4786ヵ所、上半期だけで414ヵ所も増加したこととなる。事業所は過去最多になったが、ホームペルパーは不足。利用者の需要と供給のバランスが懸念される。

ケアマネのサービス調整 よりプレッシャーか
介護用品の貸し出しや、居宅介護は利益向上している。ただ、高齢者を支える通所の介護事業者の倒産は過去最高となり、超高齢化に拍車がかかる日本の現状。増加する訪問介護もペルパー不足により、どこまで行き届いたサービスができるのか?利用者のニーズにこたえなければいけないケアマネージャーのサービス調整は、よりプレッシャーになるが、利用者の期待は大きくなるだろう。

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