厚生労働省は、10月17日に行われた「社会保障審議会介護保険部会」において、介護サービス事業所における管理者などの常駐、専任要件を緩和する意向を示した。この緩和は、深刻な人材不足に悩む介護業界や、脱アナログ化に移行していない現場での生産性の向上が目的。実現すれば、常駐規制がなくなり、テレワークも可能となる。
政府のデジタル臨時行政調査会では、日本におけるデジタル化推進の為、アナログでの規制を廃止し、デジタル技術における業務代行を推進している。デジタル化の妨げとなるアナログ規制を見直した「一括見直しプラン」には、特別養護老人ホームなど介護事業所などの管理者の常駐を改めることや、特別養護老人ホームでの専任スタッフの常駐を見直すことも提言された。
現在の人員の配置基準では、訪問介護や特養など、様々な介護施設サービスでの責任者の常駐が定められている。また、特養では生活相談員、栄養士などの常駐も決められており、現場での人材不足や、人員配置などから、生産性の向上の妨げとなっていた。
今回の、デジタル臨時行政調査会からの提言により、厚生労働省が規制緩和への意向を示した。いくつかの懸念事項はあるものの、介護業界におけるデジタル化が、人手不足や生産性向上につながることで、現場改善に期待したい。
コメント