埼玉県立てこもり事件受け 相談窓口設置 刃物での脅しも

介護ニュース

埼玉県は、訪問介護や在宅医療の従事者向けに、利用者やその家族からの身の危険を感じる暴力行為や脅しなどへの専門窓口を設置した。

今年1月に起きた、埼玉県ふじみ野市の立てこもり医師殺害事件を受け、県は安全確保対策として、電話やメールでの相談窓口を設置。実際に医療機関でクレーム対応をしてきた相談員が、相手との接し方や、110番通報する際の注意点などをアドバイスする。

「お前に殺された」脅しによる命の危険 長時間の軟禁も
全国在宅療養支援医協会(東京都千代田区)の行ったアンケートによると、約4割の医師が一度でも現場で命の危険を感じたと回答。150人の回答のうち、理不尽な要求などは122人もが経験している。さらに刃物や包丁などによる脅しや危険行為が10件、恐怖を感じる脅しや暴言は17件、長時間軟禁が5件あった。「120歳まで生きるはずだったのにお前に殺された」と言われた事例もあった。

また、埼玉県が今年3月から7月に行ったアンケートでは、回答した在宅介護や在宅医療の従事者665人のうち、50.7%の人が「患者や利用者、その家族から暴力・ハラスメント」を受けており、そのうち1割もの人が「暴力での命の危険」を感じたという。これを受け、埼玉県は在宅介護や医療従事者を守る為に、2億円もの補正予算を計上した。

【相談窓口の詳細】
介護・障害福祉従事者向け「県介護・障害福祉事業所等暴力・ハラスメント相談センター」
TEL:048-783-5263
時間:平日午前9時~午後5時
在宅医療従事者向け「県在宅医療暴力・ハラスメント相談センター」
TEL: 048-783-5224
時間:平日午前9時~午後7時
埼玉県ホームページからは、それぞれの専用問い合わせフォームあり。24時間送信可能。



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