看護師がケアマネの資格を取得|ダブルライセンスのメリットは?

訪問看護

看護師がケアマネの資格を取るメリットは、医療と福祉のスペシャリストになれることです。

看護師資格を持つケアマネとして働けば、「福祉の現場で医療知識を活かす」ことができ、ケアマネの資格を持ちながら看護職として働けば、「医療現場で福祉の知識を活かす」ことができます。

看護師とケアマネ、ダブルライセンスを持つことで、自分の市場価値は上がり、当然、転職にも有利になるでしょう。

どのような職種においてもそうですが、知識や経験が多ければ多いほど仕事の幅が広がり、職場では重宝されます。次のステップに進むためにも、ダブルライセンスは魅力的なのです。

ケアマネ(ケアマネージャー/介護福祉専門員)は、高齢者や障がいのある方を対象にケアプランを作成し、各関連機関との連絡・調整を行う介護保険分野におけるスペシャリストといえる職種です。

  • 利用者・ご家族の相談役
  • ケアプラン作成
  • サービス事業者など関係機関との連絡調整
  • 要介護認定のための認定調査
  • 介護認定の申請代行
  • モニタリング

居宅介護支援事業所や介護施設、地域包括支援センターに所属することが多く、介護保険サービスを利用しようとする方や家族の最初の窓口でもあります。

ケアプランは介護度が異なる利用者ごとに、利用するサービスや時間、利用者や利用者家族の希望などを調整して作成しますが、作成して終わりということではありません。
各関連サービス事業者と連携を取りながら、利用者の状況や希望に合わせて都度調整を続ける必要があります。

利用者の心身の健康を守る大切な役割を担っており、コミュニケーション能力やマネジメント力が求められる職種です。

ケアマネ試験は一年に1回、各都道府県で実施されており、合格率は10~20%と難易度が高い資格のひとつです。

ケアマネの資格を取得するには、介護支援専門員実務研修受講試験を受け、合格するということが必要ですが、受験資格として、指定業務を5年以上かつ900日以上経験していることが前提です。
指定業務とは、医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、管理栄養士、精神保健福祉士としての業務です。
つまり、看護師として5年以上かつ900日以上経験していれば、その時点で受験資格はあるということになります。

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看護師がケアマネの資格を取るメリット

看護師がケアマネの資格を取ることで、福祉に関する知識が身につきます。看護師は病院や診療所だけでなく、訪問看護や介護施設などでも需要が高く、介護福祉の知識も併せもつことで、職場の選択肢の幅も大きく広がります。

医療保険や介護保険などの保険制度に関することや、ケアマネジメントの基礎、多職種連携の実践などを学ぶことができ、スキルアップにつながるでしょう。

看護師資格所持者がケアマネとして働くメリット

看護師からケアマネに転職した場合のメリットは、「福祉の現場で医療知識が活かせる」ことです。

  • 医療知識を活かして利用者さんをケアマネジメントできる
  • 医師や訪問看護ステーション管理者など医療従事者と対等に渡り合える

介護サービスを利用する方は、みなさん何らかの疾患を抱えています。

それぞれの疾患の病態を知っておくことは、利用者さんをマネジメントする上で欠かせません。

例えば、パーキンソン病の方の場合は、小刻みですり足といった特有の歩行が見られ、薬物療法と早期からのリハビリテーションを併用することで治療効果が高いとされていますが、こうしたことをケアマネが理解しておけば、段差解消のスロープや歩行器の貸与、デイケアや訪問リハビリといったサービスの導入を提案することができますし、ガン末期の方がたどる経過を知っていれば、麻薬の処方ができる在宅医の確保や、医療による週3回以上の訪問看護の手配など、必要なサービスが見えてきます。
脳梗塞後遺症がある方の場合は、言語や嚥下リハビリを得意とする言語聴覚士がいる訪問看護ステーションに依頼した方が良いなど、利用者さんと事業所をつなぐ際にも看護師としての医療知識が役立つのです。

ケアマネは利用者さんをケアマネジメントするにあたり、医師の意見を必要とする機会が多々あります。

訪問看護や訪問リハビリなど、医療系のサービスを導入する際には医師の許可が必要ですし、軽度者福祉用具貸与申請の際にも医師に意見を仰がなければなりません。
このように、ケアマネが医師と連絡を取る機会はたくさんあり、その時になぜそのサービスを導入する必要があるのか理由を尋ねられることがあります。

ケアマネには、利用者さんの病態や病状から、根拠を持って医師に説明できる能力が求められるのです。

また、訪問看護ステーションの管理者とは、看護サービスの内容や訪問回数の調整をする際に関わります。ケアマネが、利用者さんの状態から訪問看護で行ってもらいたい看護内容を説明し、必要な回数を調整します。

ケアマネに医療知識があれば、医師や訪問看護ステーションの管理者などと自信を持って意見を交わすことができるのです。看護師資格を持ち、看護師経験があるということは、ケアマネとして働くうえでもメリットは大きく、頼られる存在になるはずです。

すぐにケアマネとして働くことがないとしても、看護師として働きながらケアマネの資格を取得することは、福祉の知識を仕事に活かすことができる点、転職の際に選択肢が広がるという点がメリットとなります。

病院に入院している患者さんが、地域に戻った時の姿が想像しやすくなり、利用できる介護保険サービスや地域資源についてアドバイスすることができるようになります。

病院で回復して終わり、ではなく、患者さんの退院後の生活を予測して看護に当たることができるのは大きな利点でしょう。

さらに、病院勤務の場合は、病棟勤務ではなく、地域連携室への異動にも有利ですし、ケアマネとしても看護師としても、転職の幅が広がります。

看護師がケアマネとして働いた場合のデメリット

看護師がケアマネとして働く場合のデメリットは、看護師として病院で働いていた時よりも給与が下がる可能性があることです。

厚生労働省の「令和3年度賃金構造基本統計調査」によると、看護師の月収は34万4,300円、ケアマネの月収は28万7,400円とされています。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

看護師は夜勤がある分、給与が高い面もあります。

しかし、厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査」によると、ケアマネの月給は、常勤者で35万320円とされており、調査の規模や対象数により差が見られます。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/151-2.html

国の介護職員に対する賃上げ施策により、様々な加算が増えてきたことからケアマネの給与は上がってきていることは事実でしょう。

看護師とケアマネの給与に差がなくなってきている中では、医療現場で働きたいのか、福祉現場で働きたいのか、自分のしたいことを中心に、働く職場を選択することをおススメします。

ケアマネ実務120のポイント

「アセスメントの仕方」や「ニーズの導き出し方」「モニタリングの視点」などケアマネジメントプロセスに沿って、ケアマネジャー自身が具体的、客観的にセルフチェックできる120のポイントが解説されています。

新人・中堅ケアマネが日々の実務に自信をもって取り組むための必携本。

まとめ:ダブルライセンスを活かして働こう!

今回は、看護師がケアマネの資格を取ることのメリットについてお話ししました。

看護師がケアマネの資格を取ることは、ケアマネに転職しても看護師として働き続けてもメリットがあります。

ダブルライセンスは医療の現場でも福祉の現場でも役立ちます。

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