垣根を超えた連携は実現するのか? 柱に「相談できる専門職」

介護ニュース

厚生労働省は、16日の有識者会議にてポスト2025年の医療・介護提供体制の姿をまとめた。令和22年に迎えるであろう高齢者人口のピークに向けて、具体的な改革が求められている。

2月16日に開かれた有識者会議にて、ポスト 2025 年の医療・介護提供体制の姿(案)がまとめられた。これを各自治体が指針とする「総合確保方針」に織り込むことで、今年度中に決定する見通し。医療と介護の提供体制の柱として挙げられたのは下記の3つ

●医療・介護の連携により、医療や個別ニーズに寄り添った多様な介護が地域で完結すること
●健康・医療・介護に関して相談できる専門職やその連携が確保され、自らが選べること
●健康・医療・介護に関しての情報基盤を整理、適切な医療・介護を効率的に行うこと


「治し、支える」を自治体での完結を目指す
現状は介護は介護関連施設で、医療はかかりつけ医院で行い、横断的な情報共有や連携したサービスはない。
治すなら入院し、医療機関だけで完結していた。今回盛り込まれた案では、それらの医療・介護の垣根を越えて、各地域の包括的な支援での完結を目指している。
例えば、要介護の高齢者が入院と在宅介護を繰り返した場合、医療機関と介護施設との協力も検討される。そのため、介護施設の入居者への医療提供のあり方も変わっていく。

健康・医療・介護の相談できる専門職
住み慣れた地域での完結を目指すために、提示された案のなかでは、その地域での「健康・医療・介護」の相談できる専門職やそれらの連携も盛り込まれている。
高齢者の一人ひとり多様するニーズに柔軟な対応が求められる中、状況に適した専門職の紹介もしくは連携をはかり、自分で「どんなサービスを受けるのか?」選択することができる。

上記に近い役割は、現在ケアマネージャーが行っているが、今回の厚労省の「ポスト2025」の案では、分野の垣根を越えて地域完結する「健康・医療・介護」の連携の案が多数盛り込まれている。これらが実現すれば、ケアマネージャーの負担軽減だけでなく、少ない人材でも、質の高い介護と、多様なニーズにこたえられる高齢化社会に希望が見えるであろう。
厚生労働省:ポスト 2025 年の医療・介護提供体制の姿(案)
https://www.mhlw.go.jp/content/12403550/001059091.pdf



関連記事

新着記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

TOP