全国の介護職員の労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」は介護職の賃金に関する調査を発表した。冬のボーナス支給に関しては14%が支給がなく、月給の平均金額は26万円、全産業との格差が年収で約75万円となった。
冬ボーナス約14%が支給なし 高額なのは「入所系管理者」
UAゼンセン日本介護クラフトユニオンが昨年の8月から9月に2134人へ調査を行ったところ、月給制で働く介護職員の冬のボーナス支給の平均金額は2021年は23万1687円、2022年は22万9452円となった。(税金等の差し引く前の額面金額)
満足度はというと、70.5%が「不満足」、23.9%が「満足」と回答している。ただし、2021年、2022年ともに「支給なし」が2年とも約14%あった。高額なのは、2021年の「入所系管理者」の34万2723円だった。
月給の平均は26万1018円 全ての産業平均との格差 月額6万3025円
月額の給与実態も明らかとなった。介護職の月額の平均金額は26万円1018円に対し、全産業の月額平均金額は30万7400円。(諸手当を差し引いたもの。税金等の差し引く前の額面金額)
年収の平均は介護職が380万8000円、全産業の年収平均は456万4300円となり、差は75万6300円。月額にすると1か月あたり6万3025円も少ない計算となる。満足度は、「不満」と答えたのが全体の62.4%にものぼる。
社会全体では、少しずつ労働賃金の賃上げが行われているが、介護職員への処遇改善は、まだまだ他の産業との格差が浮き彫りとなった。
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