介護リーダーに求められる資質とはどんなものがあるのでしょうか。
- 介護リーダーを打診されたけれど自信がない
- 介護リーダーを目指したいけれど大変そう
- 介護リーダーが辛くて辞めたい
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
介護リーダーには求められる役割も多く、どのような資質が求められるのか気になってしまいますよね。
介護リーダーは、事業所によって介護主任・ユニットリーダー・フロアリーダー・サービスリーダーなど呼び方はさまざまですが、介護施設などで現場プレーヤーの中心となる重要な存在です。
この記事では、介護リーダーが抱える悩みや対処法も解説しますので、ぜひ参考にして悩みを解決してください!
介護リーダーの役割は多岐にわたる
介護リーダーの役割の一例は以下の通りです。
- 現場での介護業務
- ご利用者のサービス内容を検討・リスク管理
- ご利用者やご家族との連絡・調整
- 業務プログラムの作成
- 記録物の管理(介護記録・業務日誌など)
- 緊急時対応
- 新規利用者受け入れ準備・面談
- 介護スタッフへの指導・教育
- サービス改善、スキルアップのための研修
- 介護スタッフの勤怠管理・シフト作成
- 他職種・他部署との調整
- 施設内会議、委員会活動
職場により、異なりますが介護リーダーに求められる役割は多岐にわたります。
介護リーダーはいわば、現場で働くプレイングマネージャー。現場での介護業務に加え、管理職としてのマネジメント業務、両方の業務を担う立場であり施設で働くキーマンと言っても過言ではありません。
介護リーダーに資格は必要ない
介護リーダーには資格や経験年数は必要ありません。
しかし、厚生労働省は介護リーダーには5年程度の実務経験を積んだ介護福祉士が望ましいと方針を示しています。
資格が必要ないとはいえど現場を引っ張っていく存在なので、一定のキャリアを積んで介護福祉士資格取得の過程で知識や技術を身につけた人材が望ましいでしょう。
介護リーダーは実務経験を積み、常に自分を磨く向上心のある人がふさわしいと言えます。
介護リーダーに求められる資質とは?
介護リーダーになるには資格が必要ないと言いましたが「経験年数が長いから」「介護福祉士の資格を持っているから」といって誰でもなれるわけではありません。
介護リーダーに求められる資質を確認しておきましょう!
的確な指示ができる介護技術・知識が備わっている
介護の現場は高齢者のお世話をする仕事であり、予期せぬトラブルや困難事例がつきもの。そのような場面では必ず介護リーダーへ状況判断やアドバイスが求められます。
新人スタッフの指導はもちろん、困難な事例や緊急事態にも的確に対応できる技術や知識が備わっていなければ介護リーダーの役割を果たすのは難しいでしょう。
介護技術と知識が備わっていなければ、ご利用者へのより良いケアの実現やスタッフ育成もできません。経験値でカバーできることも多いですが、ご利用者やスタッフに信頼されるリーダーになるには常に知識やスキルを向上させることへの意識が大切です。
信頼関係を築くコミュニケーション力
介護の現場はご利用者の生活の場所であり、ご利用者のより良い生活を実現させるためにさまざまな人たちが関わっています。
介護リーダーは現場でシフトをこなしながらマネジメント業務も行うため、介護スタッフと管理者とのパイプ役も求められます。双方の立場で意見を聞き組織をまとめていく調整力が必要です。
また、ご利用者やご家族とのコミュニケーションも重要です。意識的にご利用者の様子を気にかけておく気配りも忘れないでください。細かな変化に気付き、対応ができるリーダーはご利用者やご家族からの信頼も厚くなります。
コミュニケーションで大切な基本の「報連相」を徹底し、風通しの良い職場作りを意識しておくことでご利用者やスタッフ間の関係も良好に保てます。
人をまとめるリーダーシップがある
介護リーダーは現場チームの統括役です。施設の目標達成のために具体的に個人やチームに対して行動を促すリーダーシップが求められます。
リーダーシップを発揮するには、高いスキルや集団をまとめ導いていく統率力も大切ですが、何より介護スタッフとして基本的な仕事ができていることが大前提です。
ご利用者への優しい対応・目の前の業務を丁寧に行う姿勢・いつでも気持ちいいコミュニケーションが取れることなどの基本が大切です。
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介護リーダーは大変?抱える悩みとは
介護リーダーは施設の中核を担う大切な存在であり、その役割は重要です。どのような悩みを抱えているケースが多いのでしょうか。
リーダーのプレッシャーを感じる
介護リーダーは責任者であるというプレッシャーを感じて悩んでしまうことがよくあります。自らも、ミスが許されないと思う気持ちや現場のスタッフのお手本とならなければいけないという思いで緊張してしまいます。
また、介護現場で起こるあらゆる出来事が介護リーダーにゆだねられてしまうのもプレッシャーです。自分が下した判断や決定事項が正しいのか不安を感じてしまいます。
スタッフが起こしてしまったミスやご利用者やご家族からのクレームに対応しなければいけないのも精神的な負担になってしまいます。
しかし、介護リーダーに大切なのは強烈なリーダーシップよりも、介護スタッフとして基本的なことができているかどうかです。難しいことは考えず、介護スタッフと同じ目線で考え、ともに取り組む姿勢、前向きに取り組む姿勢を自ら示していきましょう。
真摯に仕事に取り組む姿勢は他のスタッフに安心感や信頼感を与え「共に頑張りたい」「リーダーについていきたい」と思ってもらえるはずです。
スタッフへの指導が難しい
介護施設はチームワークが非常に大切な職場です。スタッフへの指導やチームをうまくまとめるのが難しいのも介護リーダーの悩みの一つでしょう。とくに、自分より年齢やキャリアが先輩のスタッフであっても、介護リーダーの立場で必要なことを伝えなければいけないのは難しいですよね。
しかし、リーダーだからといってリーダーらしい発言をしなければいけないと気を張らなくても良いのではないでしょうか。指導というよりは、うまくいかないことや改善したいことを一緒に考えてもらうというスタンスで話してみるのはどうでしょう。
スタッフに改善してほしいと思うあまり高圧的な態度はNGです。常に相手の立場も尊重しなければいけません。
スタッフをうまくまとめるには、日頃からコミュニケーションを大切にしておくことが大切です。
管理者とスタッフとの板挟みがつらい
介護リーダーは、管理職と現場スタッフとのパイプ役。管理者の思い、現場のスタッフの思い両方が理解できる立場であり、板挟みになってつらいということがよくあります。
管理者の掲げるビジョンに、現場スタッフがついていけないということもあるでしょう。介護の現場ではよく理想と現実のギャップを感じてしまいますよね。
どちらの意見も理解できる立場であるからこそ、双方の立場を尊重した上で自分の考えをしっかり伝えるようにしましょう。
残業が多い・休みが取りにくい
介護リーダーには役割が多いため、業務量が多く残業が増えてしまうことも多いでしょう。介護業界は慢性的な人手不足の状況で、じっくりとリーダー業務に専念できるシフトを組むのが難しいのが現状です。スタッフの急な欠勤で、休みを変更して自らが出勤するケースも多いのではないでしょうか。
しかし、介護リーダーも休みの日はしっかり休んでリフレッシュしなければいけません。休みの日も現場がいつも通りまわるような体制にしておくことが大切です。
また、リーダー業務を一人で抱えてしまいがちですが、役割を分散化させ普段からリーダー業務をサポートしてもらえる味方をつけておきましょう!
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介護リーダーはキャリアアップの第一歩
この記事では、介護リーダーに求められる資質やリーダーが抱える悩みと対処法を解説しました。
介護リーダーには、高度な知識と介護技術が必要です。また、信頼関係を築くコミュニケーション能力やリーダーシップなど総合的な能力が求められます。
しかし、最初から全ての資質を兼ね備えている人はなかなかいません。リーダーになってから人間力を磨き成長することも大切です。
介護リーダーになれば、次に介護支援専門員や社会福祉士の資格を目指したり、施設長を目指すのも可能です。まずは介護リーダーとしてのキャリアアップを目指してみましょう。
投稿者プロフィール
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特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、居宅介護支援事業所での勤務経験。
介護福祉士、介護支援専門員の資格を活かし、高齢者やその家族、介護現場で働く方々のお役に立てる情報をウェブメディアなどで執筆中。
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