介護ウェアはどのように選んでいますか?楽だからと「ポロシャツ」や「ジャージ」一択になっていませんか?
介護士は利用者に安心感や清潔感を与える必要があり、印象としては地味でおとなしめな服装が良しとされてきました。動きやすさからジャージを選ぶ人も多いのが業界ならでは。
でも、できれば、ユニフォームを着て外出しても「かっこいい、おしゃれ」と言われたいし、着用する時間が長いからこそ、おしゃれを楽しんで充実した仕事時間を過ごしたいと思う人も多いのではないでしょうか。
介護士が生き生きと張り切って業務に携われるように、最近の介護士のおしゃれな服装のトレンドやコーディネート術をまとめました。
楽しみながら参考にしてください。
介護士のウェアの役割
介護士の役割は、利用者の健康と安全の確保や維持であり、利用者の生活を守るうえで重要な職種です。
そうした役割があるなかで、プライベートではどのようなウェアを着ようと個人の自由ですが、利用者の健康と安全の確保という面で見ると、介助をする際にひっかかる可能性がある、清潔でない、動きの邪魔になるといったウェアは不適切だといえます。
また、極端な例ですが、介護士が看護師の象徴である白衣を着ると混乱が生じるということもあります。利用者にとってウェアのデザインや色で職種がわかりやすくなるという面もあるのです。
介護士として押さえておくべきウェアを選ぶポイント
介護職は人と接する仕事であり、清潔感や誠実さといった印象が非常に大切です。印象が良ければ安心して介護をお任せできます。技術や経験といった部分も大事ですが、それと同じくらい印象も大事であるため、服装や身だしなみは軽視できません。
では、そんな介護士の役割を加味したうえで、介護士の適切なウェア選びの4つのポイントを挙げます。
機能性が高い
利用者の身体介助や移動支援などの作業には、腕や足を自由に動かす服装が適しています。また、体を動かすため汗をかきやすくなるので、通気性がよい・汗を吸収しやすいということも選ぶポイントです。
転倒防止のために、滑りにくいソールの靴も必要です。
清潔感がある
介護現場では、利用者や家族、その他のスタッフとの接触が多いため、感染を予防し、清潔感がある服装が必須です。最近は菌を抑制する生地で作られたウェアも多くあるので、そういったタイプのものもおすすめです。
清潔を保つためにはこまめにしっかりと洗濯をする必要があります。何度か洗濯をすると色落ちしたり、生地がヨレてしまうものもあります。洗濯に強い工業洗濯可能なものであれば安心です。
安全性が高い
介護職員は、利用者の安全を確保するために、ウェアには安全性が求められます。緩すぎずもたつかない、体に適度にフィットするタイプのウェアが必要です。また、動作の際にひっかかる、利用者にあたってしまうなどの装飾があるデザインのものは避けましょう。
ポイントを押さえたうえでおしゃれを楽しもう
こうしたポイントから、介護士のウェアとして選ばれるのはジャージやポロシャツが多かったのですが、最近は多様なデザインが増えてきました。
おしゃれな介護士向けのウェアが開発されるようになった背景には介護職のイメージアップを狙う動きが大きく影響しています。
介護スタッフがおしゃれな格好で仕事をすることで、ポジティブなイメージを生み、介護士を志す人を増やしたいという面もありますが、実際の介護士自身も多様化し、ある程度自由に服装を選べる時代になったともいえるでしょう。
どうせなら着ていて楽しい気分になれるような、おしゃれなコーディネートを楽しめる方がいいですよね。仕事へのモチベーションも高く保てるはずです。
介護士のおしゃれのトレンド
やはり根強い人気はポロシャツですが、カラーバリエーションが多く、低価格で複数枚そろえやすい、速乾性があるドライタイプのポロシャツが人気です。
ドライポロシャツ
1枚1,320円(税込)~と低価格なのに洗濯しても型崩れしにくく速乾性もあり、介護士さんが選ぶウェア第一位、大人気のウェアです。
ミックスカラーはトレンドの「くすみカラー」で人とは違うポロシャツを選びたい人におすすめです。
次に、女性の多い介護職。サラっとした素材の、女性らしいチュニック丈のものが最近の人気です。
レディスチュニック
お尻まで隠れる長さでかがむ動作の多い介護士にも安心のチュニック。大きなポケットが両サイドについており機能性も抜群です。
工業洗濯に対応しており、洗濯や乾燥機による縮みが少ない素材なのも嬉しいですね。
最近人気上昇中なのは、スクラブっぽいけどちょっと違う、介護のプロフェッショナルにぴったりの一着。
ケアワークシャツ
スクラブは医療従事者のためのユニフォームでしたが、介護の分野でも着用することが増えてきました。しかし、介護士は着にくいという声も聞かれます。このケアワークシャツは、介護士さんによく選ばれている人気のシャツ。
スクラブっぽいけれどちょっと違う、けれどかっこいい&豊富なカラーバリエーションが人気のポイントです。
自分らしさをアピールするコーディネート術
たくさんの種類があるウェアですが、介護士は人と接する仕事ですから、覚えてもらいやすい、親しみをもってもらいやすい、話題のきっかけになるなど、ウェアが役立つこともあります。
利用者や利用者家族、同僚に対して印象付けるコーディネート方法についてみていきましょう。
ウェアのカラーを活用する
介護士向けのウェアの多くはカラーバリエーションが豊富なものが多くあります。
そこで、例えば、まったく違うタイプのウェアで、カラーパターンを同じにする、逆に、同じタイプのウェアでいろいろなカラーを持っておくと、「ピンクといえば〇〇さん」「毎日カラフルな〇〇さん」といったように利用者さんに認識してもらいやすくなることもあります。また、同じウェアで統一し、刺繍をつけて楽しむというのもおすすめです。ウェアの購入時に刺繍を頼むこともできますし、100均などでも購入できるアイロンでくっつくタイプの様々なワッペンをつけるのもいいいですね。
エプロンも個性豊かに
ウェアは事業所で既に決まっていたり、あまりコーディネートを楽しめないという方は、エプロンで差をつけることもできます。
エプロンをつけるとどうも「おかあさん」のようになってしまうという方も、こんなカフェっぽいエプロンはどうでしょうか。
2wayエプロン
色みもかわいいですが、このエプロンのおすすめポイントは腰巻きタイプとしても使えること。
ひとつのエプロンでふた通りのデザインを楽しめるので、お得感もありますよね。
見た目だけでなくもちろん機能性もばっちりです。
「シューズ」や「小物」にこだわる
一時期、我が施設ではクロックスのサンダルが入浴介助に大流行したことがありました。シューズの色で自分の個性を表現した職員もいましたよ。
また、ウエストバッグの中に入れる印鑑や筆記用具にこだわるのも楽しいです。利用者さんとの会話のきっかけになることもあるので自分らしさを演出してもいいポイントです。
※紛失することも多いので、失くして困るくらい高価なものはちょっとやめておきましょう。
介護士のトレンド|番外編
ウェアとは離れますが、ブームになっている介護士のトレンドアイテムとしては、ウエストポーチやナースウオッチ、高性能のインソール、小型のマッサージ機、アイマスクやアロマグッズなどです。
体力勝負&気遣いの多い介護士ならではの「健康と癒し」グッズも大切ですね。
まとめ おしゃれな服装で自信を持って楽しく仕事をしよう
自分がおしゃれをすることで、職場環境のイメージアップにつながったり、誰もが働きたいと思えるような職場づくりに繋がっていくかもしれません。
介護に支障がない程度のおしゃれを容認(例えば、ネイル、カラーリング等、男性はひげもOK。但し、清潔感を保ち、雰囲気を逸脱しないことを守ってもらう)している施設も徐々に増えています。
以前は「仕事中のオシャレは独りよがり」と思っていましたが、ちょっとおしゃれをすることで、自分も仕事が楽しくなるし、利用者と「コレ素敵ね」などの会話が増えてきます。
職員同士でも、「今日の服かっこいいですよ」などの気付き、言葉も多くなります。
職員がかっこよくおしゃれをしている施設や事業所は、職員の職場への満足度が高く、仕事への意欲喚起に繋がっているという結果も出ています。
利用者も職員に影響を受け、髪型をまねたり身なりを気にするようになり、気持ちに張りが出て、思わぬ相乗効果が生まれるでしょう。
こうした自分の変化が、利用者や職場に活力を与える事が出来れば、介護士として素晴らしい事ですよね。
投稿者プロフィール
- 介護福祉士・主任介護支援専門員・認知症ケア専門士・社会福祉士・衛生管理者・特別養護老人ホーム施設長・社会福祉法人本部長経験と、福祉業界で約25年勤務。現在は認知症グループホームでアドバイザー兼Webライター。
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