ヘルパー2級とは?資格は就職・転職に有利?様々な不安にQ&Aで回答!

訪問介護

「ヘルパー2級とはどんな資格?」「今はどのような扱いになっているの?」「履歴書には書けるの?」「正社員になれる?」「取得して役に立つの?」

こんな疑問や不安がある人がいっぱいいます。

「ヘルパー2級は持っていても意味ないでしょ。」といった意見もよく聞きます。

この記事では、「ヘルパー2級」という資格がどんな資格か、今後どのように役立てていけるのか就職や転職に役に立つのかなどをQ&Aでお答えしていきます。

資格は持っているけれど、本当にこの資格で就職や転職が出来るのか?など不安な人はぜひ一読してください。

目次

そもそも「ヘルパー2級」の資格とはどんな資格?

「ヘルパー2級」は、正式な名称を「訪問介護員2級養成研修課程」といいます。

名称どおり、訪問介護員を育てるために設けられたヘルパー2級の講習は、訪問介護での生活援助・身体介護を中心とした内容で、現在は「介護職員初任者研修」という名称に替わり、基礎的な介護知識を身につけるための入門資格となっています。

これから介護の資格を取得しようとする人たちは、この「介護職員初任者研修」を受講することとなります。

ヘルパー2級の資格は持っていても意味がないの?

ヘルパー2級という名称はすでに廃止されていますが、持っていると介護のスキルが証明できる資格です。現行の介護職員初任者研修と同等の資格なので、履歴書に書いて介護のスキルを証明できます。

ヘルパー2級取得者は「身体介護」と「生活援助」を一人で行うことができるので、介護施設や訪問介護事業所などで、即戦力として非常に重宝されます。

また、「ヘルパー2級」の資格は、介護だけでなく福祉(障害)等の分野でも使える資格です。

「ヘルパー2級」と「介護職員初任者研修」の違いとは?

ヘルパー2級は訪問介護員を養成する研修でしたが、初任者研修は「介護職員」を養成する研修として、介護全般について広く学びます。しかし、研修にかかる時間数は両研修とも約130時間、介護福祉士の受験に関わる免除規定も同様です。

このふたつの資格の内容の違いは、受講時の施設実習や修了試験の有無です。初任者研修には施設実習はありませんが、修了試験があります。修了試験は、難易度も低く1時間程度のものです。授業内容が理解できていれば心配することはありません。

「ヘルパー2級」と「介護職員初任者研修」は資格名としての違いはありますが、仕事の内容として異なる部分はありません。ヘルパー2級の資格取得者は、初任者研修修了者と同じように介護業務の全般を担当できます。

ヘルパー2級(介護職員初任者研修)で就職は可能?

もちろん可能です。訪問介護員や、各施設で資格取得者として就職ができます。

履歴書に記入する場合は、ヘルパー2級の資格は「訪問介護員2級養成研修課程」、介護職員初任者研修修了者はそのまま「介護職員初任者研修修了」と記入しましょう。

就職・転職について不安や不満Q&A

希望に胸膨らませて行った新しい職場で「さあ、頑張ろう!」と就職や転職したのに、思っていたのと違うということもよくあります。

そんながっかりを感じた人たちに、これまで受けた転職・就職についての相談をいくつか紹介します。
参考になれば幸いです。

求人広告の「初任者研修以上」、ヘルパー2級の私は大丈夫?

かなり前に取った資格ですが、今はもう資格の名前も変わったと最近になって初めて知りました。
ということはもうこの資格を持っていてもあまり意味がないのでしょうか?求人広告の「初任者研修修了者以上」として応募しても良いのでしょうか?

ヘルパー2級は現在の初任者研修に当たるものです。名前が変わっても資格自体の価値は変わっていません。「初任者研修修了者以上」と書いてある求人広告には、自信をもって応募してください。

実務経験3年と、実務者研修を受けることで介護福祉士の国家資格を受ける資格がもらえます
現在では介護を行う入り口の資格と言ってもいいと思います。
たとえ、資格の名前が変わろうと取得している資格であることに変わりはありません。それを活かすか、どうかです。介護の現場で頑張っていくつもりならば、さらに上を目指す事をおすすめします。

就職の際には資格証が大事です。かなり前に取得したということですので、資格証が有るか無いかの確認をしてください。もし、紛失しているようであれば、再発行が可能なので卒業した研修機関か、都道府県の介護保険課に問い合わせてみて下さい。
面接までにしっかり準備しておきましょう。

ヘルパー2級と在宅介護の経験があるのに、仕事が少ない。信用されてないの?

以前、母を介護することになったとき、勉強になると思ってヘルパー2級を取得しました。その後、母は他界しましたが、せっかく取った資格を活かそうと訪問ヘルパーのパートに就職して2カ月。資格と経験があるため、すぐにどんどん仕事が増えると思っていたのですが、なかなか訪問数が増えません。結局、時間数も上がらず収入も思った程にはなっていません。在宅介護の経験もあって資格を持っていると面接で話したら、すごく期待しているように言われたのにどうしてでしょうか。

親の介護経験やヘルパー2級等の資格があれば、すぐに活躍できそうですよね。
でも、たとえ資格を持っていてもプロの介護職としての実務経験はゼロなのだ、ということを理解しましょう。

訪問ヘルパーの仕事は、ご利用者の自宅に一人で伺い、身体介護や生活援助を行うものです。施設の中での介護と違い、ケアを行うご自宅の環境はそれぞれ違います
ご自宅で起こる様々な出来事に対応し、ご利用者の気持ちを感じ取って心配りをすることが求められます。予定外のことにも臨機応変に対処する知識や経験が必要です。
事業所にとってご利用者やその家族は大切なお客様ですから、できるだけ長くお付き合いをしたいと思っているはずです。
長くお付き合いするためにヘルパーとご利用者の相性や、各ヘルパーの得意・不得意分野を見極めることはお互いのために重要です。なので、あなたが勤務する事業所は、じっくりと様子を見ているのではないでしょうか。少しずつ担当を付けていき、徐々に仕事を増やそうというのが事業所の考え方だと思われます。

あせりは禁物。今のあなたがやるべきことは、訪問先のご利用者一人ひとりにしっかり向き合い、満足度の高い介護サービスを提供することです。それを続けるうちに事業所にとって頼れるヘルパーの一人になり、あとはひっきりなしに仕事が入るようになりますよ。
もし、ご利用者や家族と信頼関係を築くためのコミュニケーション力に不安があるなら、先輩たちに同行を再度お願いしてみるとか、事業所でコミュニケーションの勉強会をしてもらうなどお願いしてみるのもいいですね。
それでも、すぐにもっと長時間働いて収入を得たいということであれば、施設介護に目を向け、フルタイムの職員に転職するのも一つの選択肢です。

介護の現場でも、努力の期間の節目は1ケ月・3ケ月・1年・3年…と言われます。職場環境が良いようであれば、上司とよく話し合いながら、一人前のヘルパーを目指してみてはいかがでしょうか。

介護職員初任者研修を取ったら正社員になれると思っていたのに、パート採用なんて!

超高齢社会だし、ニーズの高い介護業界なら将来性もあって安定しているだろうと思って、転職を決意。介護職員初任者研修の資格を取ったら正社員になれると聞いていたのに、残念ながら入社したいと思った施設は、パートという形でしか採用してもらえなかった。本音を言えば、資格があって希望もしているのに正社員になれないなんて、とムッとしたのも事実。給与も低くて、なんのために資格を取ったのって感じ。

介護職員初任者研修の資格を取ったことは、決して無駄ではありません。
介護業界で長く勤め、キャリアアップや給与アップを目指すのであれば、最低限、介護職員初任者研修(もしくはヘルパー2級)の資格は必要です。

未経験で介護業界に転職する際にも、一番おすすめと言えるのがこの資格です。介護職員初任者研修を修了して基本的な知識や技術を身につけておけば、スムーズに仕事をスタートさせられるでしょう。

しかし「介護職員初任者研修」は、あくまでも入門の資格。旧ヘルパー2級と同等ということで、資格手当の対象としては何百円単位くらいではないかと思われます。もしかしたら、手当の対象でもないという事業所もあるかもしれません。だから、あなたが資格を給与やキャリアに反映させたいのであれば、現場でさらに経験を積んで、介護福祉士を目指すことです。
パート採用という形が不本意とのことですが、パートからキャリアをスタートした人が、正社員に登用され、経営陣にまで昇進するというケースは、介護業界では珍しくありません頑張ったことがきちんと認められ、キャリアアップにつながるのが介護業界の良さです。

もし今の職場が、そうしたキャリアアップが実現できる、また過去にそのような事例があった環境であれば、そのままそこで働き続けることがお勧めです。
実は私もパートから正社員となり、役職が付き、経営陣として定年以降まで勤め上げた経験者です。今、介護業界はキャリアを積むことに非常に協力的です。(もちろん、国の介護職員処遇改善のおかげでもありますが。)
あなたが希望してその会社に入ったということは、それなりの理由があったのでしょう。パートであってもフルタイムであれば社会保険が付きます。正社員への意向を出しながら、じっくりと機会を待つくらいの気持ちでもいいのではないでしょうか。
「実務者研修」を受け、3年の実務経験があれば介護福祉士の受験資格が取れますから。
それでもなお、意向を伝えているのに正社員になれないような会社であれば、その時点で、正社員を求人している事業所を探してはいかでしょう? その頃のあなたは、すでに未経験者ではなく、経験とスキルを持って転職が出来る専門職になっているでしょう。もっと条件の良い事業所が見つかり、収入アップも見込めるかもしれませんよ。

ヘルパー2級を持っているならスキマ時間で収入UPも可能!

「ヘルパー2級」や「初任者研修」を取得している人は、介護の現場では「即戦力」となり、登録ヘルパーやパート、正社員であっても副業が可能な場合は、スキマ時間で収入UPを叶えることもできます。

介護業界では人手不足が課題となっており、介護職としての経験がある方は、短時間でも高単価で「即戦力」となる人材が求められている現場も多くあります。

「カイテク」は、近くの介護施設などの「スキマ」の求人がたくさん登録されています。面接も不要ですぐに働け、お仕事終了後はすぐにお給料が支払われるため、「もう少し稼ぎたいな」をスムーズに叶えてくれます。

また、こうした働き方は、様々な現場を経験でき、自分自身のスキルUPにもつながりますし、場合によっては転職に直結することもあります。

即戦力となるヘルパー2級。求められる現場でさらなる収入UP、経験UPを目指してはいかがでしょうか。

投稿者プロフィール

Mrs.マープル
Mrs.マープル
介護福祉士・主任介護支援専門員・認知症ケア専門士・社会福祉士・衛生管理者・特別養護老人ホーム施設長・社会福祉法人本部長経験と、福祉業界で約25年勤務。現在は認知症グループホームでアドバイザー兼Webライター。

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