「ケアマネ試験があと2か月に迫っているけれど、勉強が進んでいない…」
そんな不安を抱えている人は少なくありません。
しかし、結論から言えば、直前期でも合格は十分可能です。
実は、介護支援専門員実務研修受講試験(以下ケアマネ試験)は出題傾向が安定しており、過去問演習と頻出テーマの暗記に集中すれば短期間でも得点を伸ばせます。
現在、ケアマネ試験の合格率は例年20%前後と決して高くはありません。
要するに、合格するためには広範囲の知識を効率よく整理し、直前期に得点力を最大化することが重要ということです。
この記事では、残り60日を最大限に活かす独学ベースの直前対策法を具体的なスケジュール付きで解説します。
試験日まで残り2か月。きっと受験生のみなさんのお役に立ちます。
ケアマネ試験、直前期の心構え

さて、2025年度のケアマネジャー試験の試験日が発表されました。
試験日と合格発表日は全国共通ですが、受験の申し込み期間は都道府県によって異なります。
【試験日程】2025年10月12日(日)
【合格発表】2025年11月25日(火)予定
介護支援専門員(ケアマネ)試験は、毎年多くの受験者が挑みますが、合格率は約20%前後と決して高くありません。そのため「独学では難しいのでは?」と不安に思う人も少なくありません。
しかし、これまでの合格者の中には独学で突破した人も多くいます。共通しているのは「学習範囲を絞り込み、直前期にやるべきことを明確にした」という点です。
ケアマネ試験は全60問の五肢択複式。各分野で正答率70%以上が合格ラインです。どちらかに点数が偏れば合格にはならず、両方の分野でまんべんなく点数を取らなくてはなりません。また、難易度は毎年異なるため、合格の基準となる点数には補正がかかります。
- 介護支援分野(25問):制度・ケアマネジメントの流れ
- 保健医療サービス分野(20問):疾病・医療的知識
- 福祉サービス分野(15問):障害福祉・地域資源
直前期に意識すべきことは、出題頻度の高いテーマを深く押さえることです。
残り時間を「過去問演習」と「頻出暗記」に8割以上充てるのが効率的です。
残り2か月の戦略をたてよう

今の時期にすべきこととはどんなことでしょうか?
直前期は「広く浅く」よりも「狭く深く」、つまり得点できる分野を確実に取る学習法が有効です。
これまでの勉強で弱点が多い科目を放置すると、本番で得点が伸びません。過去問を繰り返し、正答できなかった問題はその日のうちに復習しましょう。
以下に学習方法をまとめてみました。仕事をしながら勉強をしている人も多いので、これを参考に無理のないスケジュールをたててください。
60日間の学習スケジュール例
平日(1日1.5〜2時間)/休日(3〜4時間)を想定
週 | 学習内容 | ポイント |
1〜2週 | 過去問3年分を1周目(介護支援分野→保健医療→福祉サービス) | 間違えた問題に印をつける |
3〜4週 | 印をつけた問題だけ再挑戦+テキストで補強 | 正答率80%目標 |
5〜6週 | 過去問を再度3年分通しで解く(時間計測あり) | 試験形式に慣れる |
7週 | 法改正・最新動向の確認 | 特に加算・施設基準の変更 |
8週 | 全分野の総復習+弱点補強 | 新しい知識は入れない |
学習時間の使い方例
平日の学習計画です。休日の場合はもう少し時間を増やして頑張ってみるか、思い切って気分転換に使うか、自分の心身の状態から決めてください。ただし、常日頃のルーティンはなるべく崩さないようにしましょう。
- 朝:15〜20分(過去問3問)
- 昼休み:条文や加算の暗記
- 夜:過去問解答→解説確認(1時間)
科目別・直前重点ポイントはここ

科目別にチェックするポイントをまとめました。これまでの自分の理解度を見て弱点部分を強化しましょう。
介護支援分野
介護支援分野は試験の半分を占める重要領域です。特に以下は必ず確認しておきましょう。
- 介護保険法の目的・仕組み
- ケアマネジメント過程の流れ(アセスメント・ケアプラン作成・モニタリング等)
- 法改正部分(報酬・基準変更等の最新の介護保険制度改正内容)
- 倫理・職責(利用者の権利擁護、守秘義務、ケアマネの役割等)
保健医療サービス
介護支援分野に比べて得点しにくい領域ですが、頻出ポイントを押さえれば得点源に変わります。
- 高齢者によく見られる疾病(脳血管疾患、認知症、心疾患)
- 薬の基本(抗認知症薬、抗精神薬、副作用)
福祉サービス
- 在宅サービス(訪問介護、通所介護、福祉用具等)
- 施設サービス(特養、老健、医療施設の違い)
- 介護予防サービスの概要
- 福祉制度(生活保護、障害福祉制度、高齢者福祉の基礎知識)
- 多職種連携(医師・看護師・リハ職などとの関わり方)
- 地域包括支援システムの理解
「よく出るテーマ」を集中して整理するのが直前期の鉄則です。
直前期の学習法は?
例えば、通勤や家事中は、音声講座やスマホ録音で暗記事項を繰り返し聴くことですき間時間の活用ができます。介護保険制度の改正点や新加算などの記憶が必要な分野に使うと効率的です。
過去問の徹底活用
独学合格の最大の武器は「過去問」です。特に直近3年分は必ず繰り返しましょう。
- 1周目は答え合わせをしながら「どこで間違えたか」を把握
- 2周目以降は「正解に至るプロセス」を意識しながら解く
「答えを覚える」ではなく「考え方を理解する」ことが重要です。問題を解く→解説を読む→再度解く、の3ステップを回しアウトプット重視で行います。
「でる順」で効率的に学べる『過去問でる順一問一答2025』と理解学習に最適な『過去問解説集2025』の2冊を紹介します。
手持ちの過去問に不足感があれば検討してみるのも良いでしょう。
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模擬試験や予想問題の使い方
模試や予想問題集は「実力判定」ではなく「弱点発見」のために使いましょう。
- 時間を計って解くことで本番の感覚をつかむ
- 間違えた問題だけを繰り返すことで効率的に補強できる
直前期は新しい知識を増やすのではなく「穴を埋める」意識で学習します。
通信教材や市販テキストの活用術
直前期に市販の「要点整理テキスト」や通信講座のまとめプリントを利用するのも効果的です。
- 重要項目だけが一覧化されていて確認に便利
- 独学の不安をカバーできる
自分で要点整理が難しい人には、「重要事項・頻出事項」を整理してまとめてあるこの1冊が役に立ちます。
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直前期にやってはいけないNG行動

直前期は、焦りや不安も増して、「あれも足りない」「これもやらなきゃ」と手当たり次第に手を付けたくなりますよね。でも、そこは注意です。以下にこの直前期にやってはいけないことをまとめてみました。
ぜひ、参考にしてください。
- 新しい教材に手を出す
→ 混乱して知識が薄まります。 - 徹夜学習や生活リズムの崩れ
→ 試験当日の集中力低下につながります。 - 間違い直しを後回しにする
→ 苦手を放置すると最後まで伸びません。 - 他人の勉強進度と比較する
→ 不安が増し、効率が落ちます。
モチベーション&体調管理
どんなに勉強して完璧に備えたとしても体調が悪ければモチベーションもあがらず、実力も発揮できない残念なことになってしまいます。
当日に一番調子が上がり、また平常心で臨める心身にしておきましょう。
- 睡眠時間は6〜7時間確保
- 試験当日の時間割を意識して生活(午前中に頭が働く状態に)
- 軽い運動で脳の血流を促す
- 緊張緩和の呼吸法(息を4秒吸い→7秒止め→8秒で吐く)
ケアマネ試験前日、当日の過ごし方と心構え

試験の前日や当日の注意点です。「今さらこんなこと分かっています」という声が聞こえてきそうですが、再度確認しておきます。
試験前日のチェックは?
- 受験票、筆記用具、腕時計を準備
- 勉強は軽めの復習に留め、睡眠を優先
- 会場までのアクセスや時間を再確認
不安で徹夜しても得点にはつながりません。「もう、やるべきことはやった」という自信を持ちましょう。
試験当日の実践ポイントは?
- 開始直後に全体を見渡し、時間配分をイメージ
- 分からない問題は飛ばして後回しに
- 残り時間10分で「マーク漏れチェック」
合格ラインは6割前後。完璧を目指さず「取れる問題を確実に取る」戦略が大切です。
独学合格を現実にする!直前期のQ&A
Q1:直前期に新しい問題集をやってもいい?
A:やめましょう。今までの教材を繰り返す方が定着率が高いです。試験直前に教材を増やすと混乱しやすく、知識の定着を妨げます。
Q2:全部の範囲をやり直せない場合は?
A:「頻出分野」や「過去問で間違えた部分」に絞るのが正解です。
Q3:モチベーションが続かないときは?
A:合格後のキャリアをイメージしてください。ケアマネ資格は転職・昇進にも直結します。
まとめ

ケアマネ試験は決して簡単ではありませんが、直前期の取り組み方次第で合格は十分可能です。
直前期は「過去問の反復+弱点補強」が合格への最短ルートです。新しい知識に手を出すのではなく、今ある教材を使い倒し、確実に得点できる分野を増やしていきましょう。
過去問と頻出テーマに集中すれば、2か月でも得点力は大きく伸びます。
また、体調管理も学習の一部です。試験当日にベストパフォーマンスを発揮できる準備をしておきましょう。
当日は「平常心」と「見直し」が勝敗を分けます。
あなたが最後まで諦めずに走り切れば、今年の試験日には必ず合格が見えるはずです。
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投稿者プロフィール

- 介護福祉士・主任介護支援専門員・認知症ケア専門士・社会福祉士・衛生管理者・特別養護老人ホーム施設長・社会福祉法人本部長経験と、福祉業界で約25年勤務。現在は認知症グループホームでアドバイザー兼Webライター。
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