新たな認知症治療薬「レカネマブ」2022年度中の承認販売申請目指す

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エーザイは、新たなアルツハイマー型認知症治療薬「レカネマブ」の2022年度中の承認販売申請目指すと発表した。

アルツハイマー型認知症研究は、未だ道半ばで、原因物質の特定には至っていない。                               近年の有望仮説が、長年に渡るアミロイドβ(脳内で生成されたタンパク質が分解されたもの)の蓄積が、脳細胞を死滅させ、アルツハイマー型認知症を引き起こすというもの。最近の有望な新薬候補は、このアミロイドβ仮説に基づいて開発されている。つまり、アミロイドβを脳から排除するような抗体をつくれれば、症状悪化の抑制につながるのではないか、という考え方である。

「レカネマブ」は、神経細胞が壊れるのを防ぎ、病気の進行そのものを抑えることを目的としている。

アルツハイマー病の治療薬は、これまで神経細胞に作用するなどして、症状を和らげる薬は実用化されているが、病気の進行そのものを抑える薬は承認されていない。

エーザイは9月28日、米製薬大手バイオジェンと共同開発しているアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、早期アルツハイマー病患者をおよそ1800人を対象とした臨床試験で、症状の悪化抑制を示し、主要評価項目を達成したと発表した。

特に、「レカネマブ」と偽薬(プラセボ)を投与する2群の実験において、「レカネマブ」投与群と偽薬(プラセボ)投与群とを比較したところ、投与から1年半たった時点でも、「レカネマブ」を投与したグループは、症状の悪化が27%抑えられ、有効性が確認できたとしている。

「レカネマブ」は神経細胞が壊れるのを防ぎ、病気の進行そのものを抑える効果が期待されている。

ただ、壊れてしまった神経細胞を再生させることはできないため、発症する前の「軽度認知障害」の段階や発症後早期に、投与することが重要だ。

エーザイは、2022年度中の米国でのフル承認申請や、日本、欧州での販売承認申請を目指し、各国当局と協議を行うとしている。

早ければ、2023年には承認されるのではないか、とも言われている。

投稿者プロフィール

Mrs.マープル
Mrs.マープル
介護福祉士・主任介護支援専門員・認知症ケア専門士・社会福祉士・衛生管理者・特別養護老人ホーム施設長・社会福祉法人本部長経験と、福祉業界で約25年勤務。現在は認知症グループホームでアドバイザー兼Webライター。

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