2024年介護報酬改定でどう変わる?最新ポイントを解説!

訪問介護

ようやく2024年介護報酬改定の内容がほぼ決定しました。

改定率はプラス1.59%で、内訳としては、介護職員の処遇改善分が「+ 0.98%」、その他の改定率が「+ 0.61%」となっています。

今期の改定は、業務の効率化や職員の負担軽減などにより、人材確保がますます難しくなる今後もサービスの質を維持していくことが狙いとなっています。

また、今改定の目玉の一つとされていた複合型サービスの新類型は創設を見送られました。

この記事では、2024年の介護報酬改定の内容を項目別に分かりやすくまとめています。各種別ごとに詳細な内容がありますので、まずは大枠を理解して加算要件に必要な書類の整備を始めましょう。

この記事は、2024年1月時点の最新資料を基に作成しています。

参照:
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001180879.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001180845.pdf

厚生労働省の実施した「第236回介護給付費分科会」において、介護報酬改定の施行日がサービス種別によって、2024年4月と2024年6月に分かれることが示されました。

診療報酬改定の施行に合わせる形で、2024年6月に施行されるのは、「訪問看護」、「訪問リハビリテーション」、「通所リハビリテーション」、「居宅療養管理指導」の4つのサービス種別となっています。

それ以外のサービス種別は、2024年4月に施行されることになります。

2024年の介護報酬のポイントを5つに絞って説明します。どのような視点で結論付けされたのかを確認しましょう。

観点と審議報告の内容を簡単に説明します。

パッと見で超わかる!2024年介護保険改正

2024年に行われる介護保険改正の内容を、サービス別にとことんわかりやすく図解。
Q&Aも交えて改正内容をいち早くまとめられています。
同時に行われる医療・障害に関する報酬改定の内容も網羅し、相談援助職はもちろん、介護サービスにかかわる管理職・現場スタッフ必読の一冊。

【観点】

  • 認知症の方や単身高齢者、医療ニーズが高い中重度の高齢者を含め、それぞれの住み慣れた地域において利用者の尊厳を保持しつつ、質の高い公正中立なケアマネジメントや必要なサービスが切れ目なく提供されるよう、地域の実情に応じた柔軟かつ効率的な取組を推進すること
  • 医療ニーズが高い方や看取りへの対応を強化する観点から、医療・介護DX(DXとは、デジタル技術の導入により、業務の効率化だけでなく企業の運営全体の改革を行うこと)も活用した情報連携の推進や入退院時支援の強化、利用者の状態に応じた専門職の配置など医療と介護の連携をより一層推進すること
  • 障害福祉サービスとの連携の強化
  • 新型コロナウイルス感染症対応の経験を踏まえながら、感染症や災害への対応力を高めていくこと
  • 高齢者虐待防止、安全性の確保等の取組の推進を図ること
  • 認知症の方の尊厳を保持しつつ、認知症の対応力向上に向けた取組を進めて行くこと

【審議報告】

  1. 質の高い公正中立なケアマネジメント
    居宅介護支援事業所の特定事業所加算の見直し等(詳しくはこちら)
  2. 地域の実情に応じた柔軟かつ効率的な取組
    訪問介護事業所の特定事業所加算の見直し・総合マネジメント体制強化加算の見直し等
  3. 医療と介護の連携の推進
    医療と介護の連携に関する各種加算の見直し等
  4. 看取りへの対応強化
    看取りに対する各体制および加算の見直し等
  5. 感染症や災害への対応力向上
  6. 高齢者虐待防止の推進
  7. 認知症の対応力向上
    各サービスにおける認知症に関する加算の見直し等
  8. 福祉用具貸与・特定福祉用具販売の見直し
    一部の福祉用具に係る貸与と販売の選択制の導入等

【観点】

  • 高齢者の自立支援・重度化防止といった介護保険制度の趣旨に沿い、多職種による連携を通じた取組の推進やアウトカム指標を踏まえた評価の推進に向けたデータの活用等を行うこと
  • 様々な角度からの自立支援・重度化防止に係る取組リハビリテーション・口腔・栄養の一体的取組を一層推進していくこと
  • 介護現場において科学的介護の取組が進むよう令和3年度改定より開始されたLIFEを活用した質の高い介護を進めていくこと

【審議報告】

  1. リハビリテーション・機能訓練、口腔、栄養の一体的取組等
  2. 自立支援・重度化防止に係る取組の推進
    通所サービスにおける入浴介助加算の見直し等
  3. LIFEを活用した質の高い介護
    科学的介護推進体制加算・自立支援促進加算・アウトカム評価の充実のための各種加算の見直し等

【観点】

  • 介護を担う人材の不足や将来の担い手減少の中で、更なる介護サービスの質の向上を図るため、賃上げ等を通じた介護人材の確保・生産性の向上に対応していくこと
  • 全産業における賃上げの動きも踏まえ、介護職員の処遇改善、介護職員のやりがい・定着・キャリアアップにもつながる職場環境の改善に向けた先進的な取組を推進していくこと
  • 介護ロボットや ICT 等のテクノロジーやいわゆる介護助手の活用、また、両立支援・休暇取得の促進などにより、サービスの質の向上と業務負担の軽減を図ること
  • 経営の協働化・大規模化やテレワークなどの柔軟な働き方などを通じた介護職員の負担軽減や効率的なサービス提供の推進に資する取組により、喫緊の課題である人材確保につながる職場環境づくりを進めること

【審議報告】

  1. 介護職員の処遇改善・介護職員処遇改善加算・介護職員等特定処遇改善加算・介護職員等ベースアップ等支援加算の一本化
  2. 生産性の向上等を通じた働きやすい職場環境づくり
    テレワークの取扱い・介護ロボットや ICT 等のテクノロジーの活用促進・外国人介護人材に係る人員配置基準上の取扱いの見直し
  3. 効率的なサービス提供の推進
    管理者の責務及び兼務範囲の明確化・介護支援専門員1人当たりの取扱件数(報酬・基準)等

【観点】

  • 保険料・公費・利用者負担で支えられている介護保険制度の安定性・持続可能性を高めていくことで、若年層から高齢者まで全ての世代にとって安心できる制度としていくこと
  • 全世代型社会保障の基本理念に基づき、サービス提供の実態を十分に鑑みながら、利用者負担・保険料負担への影響を踏まえ、評価の適正化・重点化、報酬体系の整理・簡素化を進めていくこと

【審議報告】

  1. 評価の適正化・重点化
    訪問介護における同一建物等居住者にサービス提供する場合の報酬の見直し・同一建物に居住する利用者へのケアマネジメント・短期入所生活介護における長期利用の適正化等
  2. 報酬の整理・簡素化
    運動器機能向上加算の基本報酬への包括化・定期巡回・随時対応型訪問介護看護の基本報酬の見直し・認知症情報提供加算の廃止等

審議報告

  1. 「書面掲示」規制の見直し
  2. 特別地域加算、中山間地域等の小規模事業所加算及び中山間地域に居住する者へのサービス提供加算の対象地域の明確化
  3. 特別地域加算の対象地域の見直し
  4. 居宅療養管理指導における高齢者虐待防止措置及び業務継続計画の策定等に係る経過措置期間の延長
  5. 通所系サービスにおける送迎に係る取扱いの明確化
  6. 看護小規模多機能型居宅介護におけるサービス内容の明確化
  7. 基準費用額(居住費)の見直し
  8. 地域区分

2024年介護報酬改定のポイントとしては次のようにまとめられます。

  • 処遇改善加算の一本化
  • 加算の重点化・整理統合
  • 介護ロボット・ICTテクノロジーの活用
  • 居宅介護支援事業所による予防ケアプラン直接契約
  • 介護事業経営の協働化・大規模化

改定率が決まり、今後の注目は各サービスの基本報酬や加算への配分です。
新単価は今月中にも示される見込みです。

毎回、介護報酬改定においては、申請時期や申請内容(加算要件)等が細かく決められています。各都道府県や保険者も説明会を行いますが、なかなか分かりにくいところも多いのが介護報酬改定時の説明会の難点です。

2024年度の最新版介護サービスコード表は、キャプスにて5月もしくは6月に発売予定です。予約は3月中旬から受付を開始します。

2024年度版介護サービスコード表

2024年4月(6月)の報酬改定に対応した【全サービス掲載】介護サービスコード表 です。
携帯用サービスコード表として、介護サービス・介護予防サービス・地域密着型サービス全般について基本的なサービスコードを抜粋し、その合成単位・内容の概略について記載しています。
(※画像は2022年のものです)

投稿者プロフィール

Mrs.マープル
Mrs.マープル
介護福祉士・主任介護支援専門員・認知症ケア専門士・社会福祉士・衛生管理者・特別養護老人ホーム施設長・社会福祉法人本部長経験と、福祉業界で約25年勤務。現在は認知症グループホームでアドバイザー兼Webライター。

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