介護施設看護師の仕事内容|転職前に知りたい介護施設のリアル

訪問看護

この記事では、介護施設看護師として就職・転職を検討している方へ、介護施設での看護師の役割や仕事内容、なぜ介護施設を選んだかなどを、介護施設看護師経験のある筆者や知人の現役看護師の声をもとにまとめています。

ぜひご一読ください。

介護施設看護師の役割

介護施設看護師は、介護が必要なご利用者様が入居している施設内で働きます。
介護が必要な施設とは、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などがあげられます。

■ 介護施設看護師の仕事

介護施設内での医療処置や健康管理として、点滴や薬の管理、褥瘡の処置、緊急時の処置・検査などが主な仕事となりますが、ご利用者の状態を理解して、医療ケアだけでなく心のケアも行います。
介護老人保健施設以外には医師が常駐しておらず、本格的な治療が必要になった場合は病院へ搬送されます。

介護施設には介護職と看護職が勤務しており、それぞれが連携して業務を行う必要があります。それぞれの業務を完全に分業にしている施設もあるようですが、入浴介助やおむつ交換など、介護職ができる業務、看護職ができる業務で共通する部分もあり、協力して介護・看護を行う施設が多い印象です。

「看護師さん、〇〇さんのおむつ変えます。お尻の傷の処置しますか?」
「看護師さん、△△さんお風呂入るので、バルンお願いします」
などと、介護職さんとのコミュニケーションをとり、持ちつ持たれつでうまく仕事が回っています

■ 介護施設看護師の資質

一般的には、経験を積んできた看護師が多い傾向です。利用者の体調の変化や急変に落ち着いて適切な処置をできなくてはいけません。
看護部長や医師、同僚がいる施設は相談できますが、介護施設看護師の多くは一人で医療的処置をしなければならないこともあります。そのため、物事に対する柔軟さや臨機応変さ、問題解決能力なども求められるのです。

また、基本的なことですが、人を尊重できる人材でなければなりません。利用者に快適で安心の生活を提供するためには、個人を尊重する姿勢や、他職種とのコミュニケーション能力も大切です。スキルや看護技術はもちろんですが、多くの利用者が共同で生活する場、多くの職種が一緒に働く場でもありますので、チームで働くことを意識できる必要があります。

なぜ介護施設看護師になった?

筆者は、派遣などで、数カ所の介護施設で働いてきました。
そんな私が、なぜ介護施設を選択したのかをお伝えします。

まず、私は元々は病棟看護師として働いていました。介護施設看護師を選んだ理由のひとつは、病院のような急性期ではなく、ほぼ定時で帰れるため、事情に合わせて働きやすい環境だったという点です。
介護施設で働いている看護師は、さまざまなバックグラウンドがありますが、ご高齢者とのかかわりが好きで、家庭や体力などの事情に合わせて働きたい人たちが多く、パートタイムの割合が多い印象です。

■ なぜ、介護施設看護師は介護施設に就職したの?

実際に私が出会った5人の看護師に、なぜ、介護施設を選んだのか聞いてみました。

1.孫もいる50代看護師Aさん
自らの病気の回復後、体調を考慮し、負担の比較的少ない介護施設看護師を選びました。

2.育児を終えた40〜50代看護師Bさん
子どもは大きくなったものの家事もあるし、体力的にも残業や夜勤などがある職場は厳しい。定時で上がれたり、ある程度融通がききやすいため、介護施設看護師になりました。

3. 30代のママ看護師Cさん
子どもの送り迎えや家事があり、時間に融通がききやすい介護施設看護師を選びました。ある意味フルタイムのような毎日ですね。

4.30代の帰国子女看護師Dさん
海外滞在費を貯めたくて短期で働いていました。基本はやっぱりご高齢者さまが好きだからです。

5.未経験の看護師20代看護師Eさん
老年期看護に携わりたくて面接を受けました。関連の病院で数カ月修行をして、介護施設で働いています。夜勤もこなす期待のホープです。

こうして見てみても、看護師が介護施設を働く場所として選ぶ理由は、
 ● ご高齢者にしっかり関われる
 ● 都合に合わせた働き方がしやすい
といった面がやはり多そうです。

急性期と違い、おひとりおひとりに深く、ゆったりと関わることができます。また、定時で帰ることができる、夜勤がないなど、家庭との両立のしやすさが一番の魅力でしょう。

施設によっては教育システムを整え、新卒看護師を積極的に受け入れている職場もあります。もし、Eさんのように老年期看護がしたいという志がある人は、就職相談所や直接問い合わせて確認すると、希望の就職先が見つかるかもしれません。

■ 看護師が見た介護施設でのリアル

誰でも新しい環境に身を置くときは、戸惑いや不安はつきものです。
筆者も、はじめは戸惑いました。看護師ばかりだった病院などから、介護職のみなさんとの関わりが増えること、医療設備が病院より整っていないことなど。しかし、それはしだいに人間関係が築かれ、仕事の流れが分かると解消されます。

しかし、リアルな現場の話をすると、どうしても他職種が一緒に働く環境なので、業務の切り分けが不明瞭であったり、逆にこれは看護師の仕事!これは介護職の仕事!という論争がはじまることがあります。

しかし、これは介護施設に限ったことではありません。人が関わる仕事であれば、正直どこでも似たようなことはあります。
高齢者介護に携わる人は、ほとんどの皆さんが同じ志をもっているはずです。

私が実際に介護施設で一緒に働いた人の多くも、本当に心の優しい人たちでした。お互いの仕事を理解し、お互いを思いやる気持ちを大切に働くことができれば、きっと介護施設はあなたにとっても快適な職場になるでしょう。

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介護施設看護師を検討しているけれど、実際の仕事の雰囲気はどうなのか、気になる施設で働く人たちはどんな人たちなのか、事前に知ることができるといいですよね。

登録は無料。まずはどんな求人があるのかぜひ確認してみてくださいね♪

まとめ

特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの介護施設で働く看護師は、経験者の割合が多いです。

当てはまらない看護師もいるかもしれませんが、筆者が出会った施設看護師に共通している点は、ご高齢者と関わることが好き。また、家庭や体調などが原因で、時間や曜日に制約がかかっている看護師でした。そして、職場は、受け入れ体制が整っていたり、いろいろな働き方に理解のある寛容な施設であることが多いです。

看護師といっても職場選びによって大きく業務内容や負担感も変わってきます。自分自身がどういった働き方をしたいか、どういった看護師を目指したいかをじっくりと考えてみてはいかがでしょうか。

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※合わせて読みたい記事
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投稿者プロフィール

戸田
戸田看護師
看護師歴20年。病棟から介護施設・訪問看護などで勤務。2020年からライター活動を開始。みなさまのお役に立てるような記事を作成したいです。どうぞよろしくお願いいたします。

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