看護師とケアマネ!ダブルライセンスのメリットは?

訪問看護

看護師がケアマネの資格を取るメリットは、医療と福祉のスペシャリストになれることです。

ケアマネとして働けば、「福祉の現場で医療知識を活かす」ことができ、ケアマネの資格を取ってそのまま看護職として働けば、「医療現場で福祉の知識を活かす」ことができます。

看護師とケアマネ、ダブルライセンスを持つことで、自分の市場価値は上がり、転職にも有利になるでしょう。

次のステップに進むためにも、ダブルライセンスは魅力的なのです。

病院や診療所で勤めるだけでなく、福祉の現場で働きたい、訪問看護師になりたいなど、次のステップをお考えの方には、ケアマネ資格の取得をおススメします。

看護師がケアマネの資格を取るメリット

看護師がケアマネの資格を取ることで、福祉に関する知識が身につきます。

医療保険や介護保険などの保険制度に関することや、ケアマネジメントの基礎、多職種連携の実践などを学ぶことができます。

知識が豊富になり、スキルアップにつながることでしょう。

ケアマネとして働いた場合のメリット

看護師からケアマネに転職した場合のメリットは、「福祉の現場で医療知識が活かせる」ことです。

具体的には以下の2点が挙げられます。

  • 医療知識を活かして利用者さんをケアマネジメントできる
  • 医師や訪問看護ステーション管理者など医療従事者と対等に渡り合える

医療知識を活かして利用者さんをケアマネジメントできる

介護サービスを利用する高齢者の方は、みなさん何らかの疾患を抱えています。

それぞれの疾患の病態を知っておくことは、利用者さんをマネジメントする上で欠かせません。

例えば、パーキンソン病の方の場合は、小刻みですり足といった特有の歩行が見られ、薬物療法と早期からのリハビリテーションを併用することで治療効果が高いとされています。

これらのことをケアマネが理解しておけば、段差解消のスロープや歩行器の貸与、デイケアや訪問リハビリといったサービスの導入を提案することができます。

さらに、ガン末期の方がたどる経過を知っていれば、麻薬の処方ができる在宅医の確保や、医療による週3回以上の訪問看護の手配など、必要なサービスが見えてきます。

そして、脳梗塞後遺症がある方の場合は、言語や嚥下リハビリを得意とする言語聴覚士がいる訪問看護ステーションに依頼した方が良いなど、利用者さんと事業所をつなぐ際にも医療知識が役立つのです。

医師や訪問看護ステーション管理者など、医療従事者と対等に渡り合える

ケアマネは利用者さんをケアマネジメントするにあたり、医師の意見を必要とする機会が多々あります。

訪問看護や訪問リハビリなど、医療系のサービスを導入する際には医師の許可が必要ですし、軽度者福祉用具貸与申請の際にも医師に意見を仰がなければなりません。

このように、ケアマネが医師と連絡を取る機会はたくさんあり、その時になぜそのサービスを導入する必要があるのか理由を尋ねられることがあります。

ケアマネには、利用者さんの病態や病状から、根拠を持って医師に説明できる能力が求められるのです。

訪問看護ステーションの管理者とは、看護サービスの内容や訪問回数の調整をする際に関わります。

ケアマネが、利用者さんの状態から訪問看護で行ってもらいたい看護内容を説明し、必要な回数を調整します。

ケアマネに医療知識があれば、医師や訪問看護ステーションの管理者などと自信を持って意見を交わすことができるのです。

ケアマネの資格を取って看護師として働き続けた場合は、「医療現場で福祉の知識が活かせる」ことがメリットです。

病院に入院している患者さんが、地域に戻った時の姿が想像しやすくなり、利用できる介護保険サービスや地域資源についてアドバイスすることができます。

入院して回復して終わり、ではなく、患者さんの退院後の生活を予測して看護に当たることができるのは大きな利点です。

さらに、病院勤務の場合は、病棟勤務ではなく、地域連携室への異動にも有利です。
地域連携室は患者さんの入院や退院調整、地域との窓口になる部署です。
ケアマネの資格を持っていることで地域連携室での仕事がやりやすくなるでしょう。

看護師がケアマネとして働いた場合のデメリット

看護師がケアマネとして働く場合のデメリットは、看護師として病院で働いていた時よりも給与が下がる可能性があることです。

厚生労働省の「令和3年度賃金構造基本統計調査」によると、看護師の月収は34万4,300円、ケアマネの月収は28万7,400円とされています。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

看護師は夜勤がある分、給与が高い面もあります。

しかし、厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査」によると、ケアマネの月給は、常勤者で35万320円とされており、調査の規模や対象数により差が見られます。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/151-2.html

国の介護職員に対する賃上げ施策により、様々な加算が増えてきたことからケアマネの給与は上がってきていることは事実でしょう。

看護師とケアマネの給与に差がなくなってきている中では、医療現場で働きたいのか、福祉現場で働きたいのか、自分のしたいことを中心に、働く職場を選択することをおススメします。

看護師がケアマネになるためにはどうすればいい?

看護師は、ケアマネの受験資格を有する国家資格です。

ケアマネの受験資格を有するのは、以下の2つの業務に従事した期間が通算5年以上あり、かつ従事した日数が900日以上ある者です。

  • 法定資格所有者(医師・歯科医師・薬剤師・保健師・助産師・看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・社会福祉士・介護福祉士・視能訓練士・義肢装具士・歯科衛生士・精神保健福祉士・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師・管理栄養士・栄養士)
  • 相談援助業務(生活相談員・支援相談員・相談支援専門員・主任相談支援員)

ケアマネになるためには、試験に合格し、実務研修課程を修了した後、各都道府県の資格登録簿に登録され、介護支援専門員証の交付を受ける必要があります。

ケアマネ試験は一年に1回、各都道府県で実施されています。

令和3年度の合格率は23.3%であり、平成30年度の10.1%を除き、だいたい10%後半で推移しています。

ケアマネ資格は決して楽に得られる資格ではありませんが、職種別の合格率を見ると、看護師は介護福祉士の次に高い合格率を誇っています。

2015年以前のケアマネ試験では、「受験資格に規定する国家資格を取得していれば一部試験項目を受けなくてもよい」という制度がありました。

具体的には、医療保健分野の国家資格を保有していれば「保健医療サービスの知識」の項目が免除され、介護福祉分野の国家資格を保有していれば「福祉サービスの知識」の項目が免除されていました。

看護師資格があれば保健医療に関する試験項目は免除されていたのですが、廃止されたことで全部の項目を受けなければならなくなったのです。

改正理由は、ケアマネの専門性を確保し、質の高いケアマネジメントを提供するためです。

試験項目の免除制度が廃止されたことで、ケアマネ試験の難易度は上がったと言えるでしょう。

ケアマネの仕事内容は?

ケアマネは利用者さん・家族とサービス提供事業者との仲介役となり、ケアマネが中心的役割を担います。

具体的な仕事内容な以下の通りです。

  • 利用者さん・ご家族の相談役
  • 利用者さんのケアプラン作成
  • サービス事業者など関係機関との連絡調整
  • 要介護認定のための認定調査
  • 介護認定の申請代行
  • モニタリング

ケアマネはマネジメント能力やコミュニケーション能力が求められる仕事です。

ケアマネには、利用者さんの病態や病状から必要なサービスを調整するマネジメント能力はもちろん、利用者さんやご家族の意向を聞き取り、関係者との連携を円滑に図るコミュニケーション能力が求められます。

利用者さんやご家族、関係者との信頼関係を築くことが大切です。


ケアマネ実務120のポイント

「アセスメントの仕方」や「ニーズの導き出し方」「モニタリングの視点」などケアマネジメントプロセスに沿って、ケアマネジャー自身が具体的、客観的にセルフチェックできる120のポイントが解説されています。

新人・中堅ケアマネが日々の実務に自信をもって取り組むための必携本。

まとめ:ダブルライセンスを活かして働こう!

今回は、看護師がケアマネの資格を取ることのメリットについてお話ししました。

看護師がケアマネの資格を取ることは、ケアマネに転職しても看護師として働き続けてもメリットがあります。

ダブルライセンスは医療の現場でも福祉の現場でも役立ちます。

看護師はケアマネの受験資格を有する国家資格です。

看護師の皆様、受験資格があるのですから、スキルアップのためにもケアマネにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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