- 介護士の男って負け組なの?
- 旦那さんが介護士だけど負け組ってこと?
今回は、以上のような疑問に、経験16年の現役介護士である筆者(男性)がお答えしていきます。それでは、さっそく本題に入っていきましょう。
男性介護士は負け組なのか?
結論から言うと「負け組ではありません!」
そもそも「負け組」とはいったい何なのでしょうか?さまざまな辞書では以下のように定義されています。
勝負に負けた側の人々。社会的・経済的に失敗した人、成功を勝ち得なかった人を指すことも多い。格差社会において不利・不遇の立場、窮状にある人などを指す表現。例えば貧乏である、受験・就職活動に失敗するなどして望まない人生を送っている、などの状況を指すことが多い。対義語に「勝ち組」が用いられる。
引用:weblio辞書
この定義から解釈すると、介護士が負け組というのであれば、介護士になったことは社会的な失敗であり、貧乏であるということになるでしょう。
しかし、介護士は現在の日本の高齢化社会において、多くの人から必要とされている重要な仕事です。これは紛れもない事実であり、失敗や成功で定義できるものではありません。
それでも、介護士の男性が負け組と言われる理由は何なのか?ということを、客観的データから考えていきましょう。
介護士の男性が負け組と言われる理由
介護士の男性が負け組であると言われている理由は、以下の3つです。
- 低収入
- 将来性がない
- 結婚できない
それでは、一つずつ解説していきます。
低収入
介護士は低収入と言われており、そのことが経済的負け組というイメージを連想させるのかもしれません。では実際に、介護士の年収はいくらなのでしょうか。
令和3年度の日本人の平均年収は、433万円でした。
参考:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」
それに対して、令和3年度の介護士の平均年収は、384万円です。
参考:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」
介護士は、全体平均よりも50万円ほど年収が低く、統計からも分かるように真ん中より下ということが負け組という考えにつながっているのでしょう。
将来性がない
介護士は将来性がないと言われています。その理由として、AIの発達により介護ロボットに仕事を奪われるという意見があります。
また、介護士としてキャリアアップを目指す場合、現場でリーダー職をするという選択肢があります。しかし、マネジメントを行いながら通常の介護業務や夜勤もする必要があり、体力的に年齢を重ねながら長く働きにくいというデメリットがあります。
介護職の需要は増えることが予想されますが、現場の介護士という点で考えると、大きなキャリアアップを実現するのは難しいでしょう。
結婚できない
男性介護士は、これまで紹介した低収入や将来性がないという理由から、結婚できないとも言われています。しかし、男性介護士の多くは結婚しており、筆者の職場も2人に1人以上の男性介護士は既婚者です。
介護士はむしろ結婚しやすい理由を、以下の記事で詳しく解説しています。
次の項では、介護士の男性が負け組ではなく、むしろ勝ち組である理由を、16年間介護業界でステップアップしてきた筆者が解説していきます。
介護士の男性が負け組ではない理由
男性介護士が負け組ではなく、むしろ勝ち組であると考える理由は以下のとおりです。
- 決して低収入ではない
- キャリア選択肢が豊富
- 介護士の男性はモテる
先ほどの負け組と言われる理由と反する部分もありますが、世間のイメージのような介護職ばかりではない現状をお伝えしていきます。
決して低収入ではない
前述では、介護士の平均年収は384万円とお伝えしました。しかし、介護士という枠組みは未経験無資格から介護福祉士を取得しているベテランまで含まれており、384万円より下もいれば上の方もいます。
現在は処遇改善加算など、介護職員の待遇改善のためにさまざまな取り組みが実施されています。さらに、介護福祉士を取得すれば、より効果的に待遇改善が実施され、決して低収入ではない給料をもらえます。
参考:厚生労働省「介護職員の処遇改善」
働く施設や経験年数、保有資格なども関係してきますが、現場の介護士で年収500万円以上もらっている方も実際にいます。データだけを見て、すべての介護士が低収入とは言い切れないでしょう。
キャリア選択肢が豊富
先ほどお伝えした、介護士は将来性がないということに反する考えですが、現場の介護士という枠積みでは将来性は乏しいでしょう。
しかし、介護士から他の職種にステップアップすることで、キャリアの幅を大きく広げることが可能です。例えば、介護士から以下のような職種のキャリア選択があります。
- ケアマネジャー
- 生活相談員
- 副施設長
- 管理職(施設長)
- 本部の人事や教育担当など
以上のようなキャリチェンジをすることで、給与アップや、夜勤がないなと労働環境の改善も期待できるしょう。
介護士の男性はモテる
介護士の男性が負け組でないと考える理由として、「介護士はモテる」という点が挙げられます。
女性が多い職場で、男性介護士の存在は大変貴重です。体力的に頼りになるだけでなく、キャリアアップをしながら他の介護士たちを引っ張ることで、メンタル面でも存在感を発揮できるでしょう。
介護士の男性がモテる理由については、以下の記事で詳しく解説しています。
男性介護士が勝ち組になる方法
最後に、男性介護士が勝ち組になる方法を紹介します。それが以下の3つです。
- 自己投資をする
- 良い環境に身を置く
- 介護職以外の収入源を持つ
ちなみにここで言う勝ち組は、人によって差があり、私の体験がベースになっていることをご理解願います。
それでは、一つずつ解説していきます。
自己投資をする
介護士である前に、一人の人間として成長するためには、自己投資が必要不可欠です。具体的には、以下のような自己投資があるでしょう。
- さまざまなジャンルの書籍を読む
- 介護関係以外の人と会って話をする
- 新しい資格にチャレンジする(介護系に限らず)
- 運動や栄養に気を使い自己管理をする
- 新しい学びを他人と共有する
自己投資は単に本などを読んでインプットするだけでなく、他人と関わり自分の考えを共有したり、新しいことにチャレンジするなどアウトプットも非常に重要です。
自分自身に対して負け組にならないためにも、日々少しでも成長できる意識が大切になってくるでしょう。
良い環境に身を置く
介護士の待遇は、働く職場によっても大きく左右されます。そのため、今の職場で頑張っているのに、待遇や労働環境の改善が見られないのであれば、転職という選択肢も検討しましょう。
「今いる場所で咲きなさい」という言葉がありますが、今いる職場で頑張るだけが正解ではありません。自分に合った環境に身を置くことで、良い方向に向かうこともあります。
引用元:渡辺和子「置かれた場所で咲きなさい」
職場を変えることを重く考える必要はありません。少し働く場所を変えてみようかなという気楽な気持ちで大丈夫です。そして場所を変える行動は、一つの自己投資と言えます。
介護職以外の収入源を持つ
介護士以外の収入源を持つことで、スキルや経済面でプラスになり大きな自己投資につながります。
筆者自身も、現役の介護士をしながら本メディアの執筆をしたり、介護士としての経験をブログなどで発信することで新たな収入源を生んでいます。
もちろん介護というジャンル以外の、全く違ったジャンルに挑戦するのもいいでしょう。(例:プログラミングや動画編集など)筆者は約2年ほど、トレーニングが好きという理由で介護士をしながらトレーナーをしていた時期もあります。
介護士をしながら大変では?という意見もあるでしょう。しかし、介護現場以外の違った形で介護に関わることは、自分のキャリアアップだけでなく、これからの介護の発展にも貢献でき、大きなやりがいにもつながっていきます。
介護現場で働いているからこそ、介護以外の視点も持つことでより介護士としてのスキルや、心の余裕が出てくるのではないでしょうか。
まとめ
今回は「介護士の男性は負け組なのか?」というテーマについて考えてみました。
介護士の男性は、世間一般では低収入や将来性がないなど、いわゆる負け組なのではないかと言われています。
しかし、実際は介護士としてキャリアを確実に形成し、負け組ではなく勝ち組として介護を続けている方もいるのが現実です。もちろんそのためには、負け組と言われないための努力が必要と言えます。
ぜひ本記事で紹介した内容を参考に、勝ち組として介護士を継続していってほしいと願っています。
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投稿者プロフィール
- 介護業界17年目の現役介護職。介護リーダーや管理職の経験もあり、現在は地方法人のグループホームに勤務。介護職の傍ら、介護士の転職メディア「介護士の転職コンパス」の運営や、複数のメディア(介護に限らず)でWebライターとしても活動中。主な保有資格は、介護福祉士、介護支援専門員、社会福祉士など。
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