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戸田
戸田看護師
看護師歴20年。病棟から介護施設・訪問看護などで勤務。2020年からライター活動を開始。みなさまのお役に立てるような記事を作成したいです。どうぞよろしくお願いいたします。

介護施設の看護師は「使えない」ってホント?! ネットでググられ中!

訪問看護

「施設 看護師 使えない」?!看護師にとってショッキングな言葉です!
しかし、否定的ともとれる言葉でググられた意図は何だったのでしょう。

今回は、業務改善のためにも、「施設看護師が使えない」に関連した言葉をググられる理由を考えました。

一緒に、業種や世代の垣根を越えて、関係者がより働きやすい環境を作るための方法を探りましょう。ぜひご覧ください。    

介護施設の看護師は「使えない」ってホント?! ネットでググられ中!

一般的には、経験を積んできた看護師が多い傾向です。なので、「施設 看護師 使えない」などとは、言えません。

ミスマッチで入職してしまったという看護師の方もおられますが、どなたもそれぞれの知識とスキル、看護観を持って働いています。経験や知識から、点滴や内服薬の管理や医療的ケア、入浴や着替えなどの日常的なケアまで幅広く提供できるのです。

それでは、介護施設の看護師は「使えない」と検索される理由をいくつか考えてみましょう。

介護施設で働く介護職と看護師の世代差ギャップ

介護老人保健施設で働く看護師はどんな人が多いのか、資料『認定看護師・専門看護師・診療看護師の協働による高齢者施設看護師への 教育・研修プログラムの検討に関する研究』を拝見しました。愛知県内の高齢者施設を対象にして調査されていますが、日本の縮図と考えてよいと思います。

施設看護師の特徴
最も多い世代は、40〜50代。次いで60代の看護師が多い
経験年数は、10〜30年以上が多い。
参考元:『認定看護師・専門看護師・診療看護師の協働による高齢者施設看護師への 教育・研修プログラムの検討に関する研究

一方、介護職の特徴は、
老人介護施設で働く介護職の年代は、20〜30代若者が多い。
参考元:『全国老人保健施設協会』の資料

つまり、看護師と介護職との年齢差の平均は、親子や祖父母と同じくらいの年齢差があることが多い。

想像してみてください。動けていないかもしれない看護師の理由を……。

20代の頃の祖母なら走れたでしょうが、60代の祖母が20代の孫と同じくらいのスピードで走ることができるでしょうか?無理ですね……。体力の差は歴然です。同じことをしていたら倒れるかもしれません。

「施設 看護師 使えない」と検索している年代はわかりませんが、看護師が使えないなどと言われる理由には年代差の可能性もあるのではないでしょうか?

介護職と看護職の仕事から生まれる不公平感

訪問看護の内容|依頼された仕事はできること・できないこと? 』でも詳しく説明していますが、介護職と看護職の仕事で似ている内容があります。それは、食事介助や排泄介助、入浴介助などです。同じような業務内容があることから、双方が「なんで、やってもらえないのだろう?」と、不公平感が生まれる可能性があります。

まずお伝えしたいのは、介護業界は深刻な人材不足が続いていること。

介護業界が多忙であることは、参考資料やニュースなどからも明らかです。
資料では、施設職員の確保について、介護職員も看護職員も確保は難しい、施設側の回答98%が求人難有とあります。参考元:『全国老人保健施設協会』の資料

▶▶ ここで、忙しい介護現場を想像してください。

例えば、

忙しく走り回っても仕事が追い付かない時。
看護師が座って薬の数を数えている(だけのように見える)……。

実際に介助をしている介護職の方とは動いている労力が違います。
しかし、薬の管理はものすごく大切なこと。

看護師としては、何としても、「こういう症状があったから、薬の中身を確認して、昼までに数えて、先生に報告して……」と、頭でグルグル走っています。

しかし、外見では判断しにくいでしょう。汗を流して、疲れ切っていて、看護師でもできる仕事なら手伝ってほしいと思うのも当然です。体力や人数、役割は違うことを、普段なら理解できていると思います。しかし、忙しすぎるがゆえに、職種間のコミュニケーションがとられていた職場でさえも、個々の不公平感が生まれることもあります。

こういう時は、誰もが脳も体も疲れ、余裕がなくなっているのかもしれません。

お互いに、言葉はしなやかに、「報告・連絡・相談」で、伺ってみるのはいかがでしょう?たとえ、思い通りの結果ではなくても、納得感や心の安定が保てます。信じられますか?「言葉使いで人格が作られる」かも知れません。

また、職場環境がよくないと、さらなる人材不足を招くかもしれません。最も効率的な方法を見付け、心と体に余裕を持つためにも、話し合いや協力体制強化、ときどき振り返ることも必要です。そしてなにより、いつも人を思いやる気持ちが必要でしょう。

介護施設の介護職や看護職ではない人たちからググられている?!   

他に思い浮かんだのは、看護師が施設から病院などへ転職したケースです。施設から病院勤務になった看護師に対し、病院側の方が検索しているというケースもあるでしょう。

しかし、どうして検索されたのか?

個人的な意見も入りますが、施設から病院へ行く行動をとった人は、かなりの向上心の持ち主だと考えられます。
なぜなら、病院にはいろいろな専門の医師が在籍しているため、自分の専門性も広げ高める必要があるからです。また、患者さまの病気や背景も大きく異なり、急性期から慢性期まで看護する幅も広がります。それに伴い、さまざまな検査や処置が頻繁におこなわれ、人工呼吸器などの高度な医療機器がいくつも配置。かなりの努力や勉強、体力が必要となります。

だから、施設から病院などへ転職した看護師は使えないの?
それは違うと思います。

もしもあなたが病院関係者で、「施設 看護師 使えない」と検索されたのだとしたら、その方が慣れるまで少し待ってみていただけたらと思います。誰でも新しい環境に慣れるのは大変です。特に、施設と病院では仕事内容や担当する人数も大きく異なります。
施設看護師は、統計からも経験のある看護師が多いと思います。そのため、仕事内容によっては即戦力となり得るでしょう。また、向上心を持った看護師の可能性が高いため、一定期間勉強し、仕事を把握できれば活躍すると考えられます。

介護と看護の垣根を越えた働きやすい環境に!

話題を施設に戻します。

看護師と介護職の双方が働きやすい環境にするためには、垣根を越えた話し合いをすることが一番です。コミュニケーションをとることで、尊重し合いながら仕事をすることで実現しましょう。

ここでは、施設内関係者に向けて考えます。今回は、仕事内容を分業する議論も避けます。

ただ、お互いの役割を認識し、必要なスキルと知識を持ち、最高のケアを提供しませんか。

ある程度のルール作り、全員が一丸となれれば、より効果的なコミュニケーション、チームのメンバー間の協力が可能。最終的には、ご利用者さまにとって、より素晴らしく過ごしやすい場を提供できます。さらに、チームメンバー間の信頼と安心、尊敬などの気持ちを築くことにもつながるでしょう。

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まとめ

介護施設の介護職や看護職ではない人たちが検索されているかもしれませんが、「施設 看護師 使えない」?!とググられることを考えると、共に働いた同僚や関係者に悩みなどがあったのではないかと思いました。

誰がググったとか探すつもりではなく、そこにある問題や悩みを解決したくて考えましたが、「【施設 看護師 使えない】ことはありません」と、答えておきましょう。

個人的な問題がある場合は除きますが……m(__)m 仲良く働くのが一番です。

お互いの役割と責任を尊重し、協力し合うことで、ご利用者さまが満足されるケアを提供できます。垣根を越え、関係者全員が有益で、働きやすい環境を作ることができるでしょう。

「ググり」で、考える機会を与えてくださりありがとうございました。

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戸田
戸田看護師
看護師歴20年。病棟から介護施設・訪問看護などで勤務。2020年からライター活動を開始。みなさまのお役に立てるような記事を作成したいです。どうぞよろしくお願いいたします。

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