「施設 看護師 使えない」?!看護師にとってショッキングな言葉です!
しかし、否定的ともとれる言葉でググられた意図は何だったのでしょう。
今回は、業務改善のためにも、「施設看護師が使えない」に関連した言葉をググられる理由を考えました。
一緒に、業種や世代の垣根を越えて、関係者がより働きやすい環境を作るための方法を探りましょう。ぜひご一読ください。
介護施設の看護師は「使えない」ってホント?! ネットでググられ中!
介護施設の看護師は一般的に、経験を積んできた看護師が多い傾向です。
ミスマッチで入職してしまったという看護師の方もおられますが、どなたもそれぞれの知識とスキル、看護観を持って働いています。経験や知識から、点滴や内服薬の管理や医療的ケア、入浴や着替えなどの日常的なケアまで幅広く提供できるのです。
それなのに、「施設 看護師 使えない」と言われるのはなぜでしょうか。理由をいくつか考えてみましょう。
介護施設で働く介護職と看護師の世代差ギャップ
介護老人保健施設で働く看護師はどんな人が多いのか、愛知県内の高齢者施設を対象にした資料から見てみましょう。
■ 施設看護師の特徴
・最も多い世代は、40〜50代。次いで60代の看護師が多い。
・経験年数は、10〜30年以上が多い。
参考元:『認定看護師・専門看護師・診療看護師の協働による高齢者施設看護師への 教育・研修プログラムの検討に関する研究』
一方、介護職の特徴は、
■老人介護施設で働く介護職の年代は、20〜30代の若者が多い。
参考元:『全国老人保健施設協会』の資料
つまり、介護施設に勤務する看護師と介護職との年齢差の平均は、親子や祖父母と同じくらいの年齢差があることが多いということになります。
個人差はあれど、年齢によって、体力やスピード感が低下してくることはあるでしょう。対応が遅いな、なんだかモタモタしている・・・と感じられてしまうことはあるかもしれません。
「施設 看護師 使えない」と検索している実際の年代はわかりませんが、看護師が使えないなどと言われる理由には年代差の可能性もあるのではないでしょうか。
若い世代からすると、「どうしてこれぐらいのことが・・・」と思うこともあるかもしれませんが、「明日は我が身」。自分にはできないスキルや対応力などもあるはずですので、そういったプラスの面に目を向けてみてください。
介護職と看護職の仕事から生まれる不公平感
『 訪問看護の内容|依頼された仕事はできること・できないこと? 』でも詳しく説明していますが、介護職と看護職の仕事には似ているけれど「できる・できない」内容があります。それは、食事介助や排泄介助、入浴介助などです。同じような業務内容があることから、双方が「なんで、これはやってもらえないのだろう?」と、不公平感が生まれる可能性があります。
忙しい介護現場で、身体介護に奔走する介護スタッフ。
一方で看護師は座って薬の数を数えている(だけのように見える)こともあるでしょう。
実際に介助をしている介護職の方とは動いている労力は違うかもしれませんが、薬の管理ひとつとっても、とても大切なことですし、間違いは許されません。
外見では判断しにくいでしょう。汗を流して、疲れ切っていて、看護師でもできる仕事なら手伝ってほしいと思うのも当然です。体力や人数、そもそもの役割が違うということを、普段なら理解できていると思います。しかし、本来であればお互いがわかりあえた職場でさえも、忙しさゆえに、不満がつのったり不公平感が生まれているという場合もあります。
何か不満を感じたら、少し冷静になって「報告・連絡・相談」で、伺ってみるのはいかがでしょう?たとえ、思い通りの結果ではなくても、納得感や心の安定が保てることがあります。
お互いの仕事の中で助け合える部分はないのか、やってもらえると助かる部分などをきちんと伝えてみてください。
もしかすると、「できるけれど邪魔になるかな?」という気遣いから遠慮しているという可能性もあります。「本来(職種として)やってはいけない」ことを「やって欲しい」と思ってしまっているかもしれません。
忙しさと、ちょっとした認識のすれ違いでイライラが生じているということもあります。
心と体に余裕を持つためにも、話し合いや協力体制強化、ときどき振り返ることも必要です。そしてなにより、いつも人を思いやる気持ちが必要でしょう。
病院の看護師からググられている?!
他に思い浮かんだのは、看護師が施設から病院などへ転職したケースです。施設から病院勤務になった看護師に対し、病院側の方が検索しているというケースもあるでしょう。
しかし、どうして検索されたのか?
個人的な意見も入りますが、施設から病院へ転職をした人は、かなりの向上心の持ち主だと考えられます。
なぜなら、病院にはいろいろな専門の医師が在籍しているため、自分の専門性も広げ、高める必要があるからです。また、患者さまの病気や背景も大きく異なり、急性期から慢性期まで看護する幅も広がります。それに伴い、さまざまな検査や処置が頻繁におこなわれ、人工呼吸器などの高度な医療機器がいくつも配置。かなりの努力や勉強、体力が必要となります。
一方で介護施設では、多くは高齢者に対し、日常的な健康管理がメインの仕事となります。動き方も知識も大きく違う環境。担当する人数も違います。
最初はあまり戦力にならないと感じるかもしれませんが、より自分を高めるため、看護の現場で力になりたいと志願して入職されたはずですので、慣れるまで少し待ってみられてはいかがでしょうか。
施設看護師は、統計からも経験のある看護師であることが多いです。仕事内容によっては即戦力となり得るでしょうし、高齢者への対応などは施設経験者のほうが長けていることもあるでしょう。
一定期間勉強し、仕事を把握できればきっと活躍してくれるはずです。
お互いの思いを汲み取り働きやすい環境に!
介護施設の看護師は「使えない」というキーワードで検索された方には、思い通りに動いてくれない相手にイライラが募ってのことでしょう。
もちろん個人的な問題があることもありますが、多くは人手不足やお互いの認識のズレから生じています。
お互いが働きやすい環境にするためには、個人を批判するのではなく、根本の問題を洗い出し、話し合いをすることが一番です。
お互いの役割を認識し、必要なスキルと知識を持ち寄って、最高のケアを提供しませんか。
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投稿者プロフィール
- 看護師歴20年。病棟から介護施設・訪問看護などで勤務。2020年からライター活動を開始。みなさまのお役に立てるような記事を作成したいです。どうぞよろしくお願いいたします。
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