「わからないことがわからない」をそのままにしない

たかが髪、されど髪

今回は出張理美容についてではなく、会社の強化についてのお話です。

弊社では7月より新しく1名のスタッフを迎え入れました。

その方は前職で病院内の理容院に17年間勤めていた経験から、支援が必要な方達向けの施術について理解があったため、弊社にとっても貴重な人材です。

とはいえ、介護が必要な方やご高齢の方のカットはほとんど経験が無かったので、社内で教育担当者をつけて、数週間の実技を交えたオリエンテーションを行いました。

オリエンテーションの目的は危機管理についての知識共有やベッド上で行う2人体制での施術等、業務において重要な点の共有です。

そんな新人スタッフ用のオリエンテーションですが教育する側にも学びが多くありました。

今回は教育を通じて発見した気づきについて、教育担当者のレポートを紹介します。

オリエンテーションを通じて、改めて仕事の段取りを振り返ることが出来ました。

新人スタッフは「わからないことがわからない」状態なので、疑問を感じた都度、それを拾い上げることが大事だと思いました。

日報にて、その日の感想や質問等をやりとりする内にコミュニケーションが取れました。

他のスタッフとスムーズな連携が出来るよう、社内資料作りを強化していく必要があります。

教えるということは、自分自身が一番成長出来ると思います。

仕事に慣れてしまうとつい驕ってしまうのが人の常なので、初心に帰ることが出来て他のスタッフも刺激になっていると思います。

専務の教育レポートより

要所要所で説明はしていますが、理美容師は技術職なので、やはり実技を通じた方が理解が深まると思います。

ベッド上のカットを手伝ってもらっていますが、まだ「わからないことがわからない」ようなので経験を積み重ねていきながら、その都度疑問を解消していく必要がありそうです。

サロンとの違いは「素早さ」と「掃除」にあると思います。この点はいろんなスタッフと一緒に仕事をして、自分に合ったやり方が見つかれば良いかなぁと思います。

ご利用者様との接し方についてですが、周りのスタッフを見て基準を決めていると思うので、私たち先輩スタッフも気をつけないといけないと改めて気が引き締まりました。

チーフの教育レポートより

2人のレポートを読むと、どちらにも「わからないことがわからない」と書かれていました。(2人で一緒に書いていたわけじゃないですよ!)

この「わからないことがわからない」って新しいことを始めた頃や環境が変わった時によくありますよね。

筆者も最近ゴルフを始めて、先輩ゴルファーと一緒にプレーした後「わからないことある?」と聞かれた際、まさに「わからないことがわからない」状態でなかなか質問が出来ず、アドバイスをもらうことが出来ませんでした。

同じように、入社したてのスタッフは皆最初、同じ「髪を切る」という作業でも環境によって求められる技術が違うことに驚き、戸惑うそうです。

また、掃除でも車椅子やベッド上で施術する場合では、従来の椅子に座った状態での施術と比べて重点的にチェックする箇所も変わってきます。

以前の環境と同じように仕事をしていると、思わぬミスやクレームにつながってしまうこともありますよね。

この「わからないことがわからない」状態は時間が経てば解消していきます。

経験を積む度、徐々に自分が持つスキルと目指すスキルの差が明確になっていき、質問も具体的になっていきます。

ですが、入社したての時こそしっかりと会社の方針に沿った教育する必要があると、今回のオリエンテーションを通じて改めて感じました。

お客様に迷惑をかけてしまってからでは遅いんです。

理美容師のような技術職にある「見て覚えろ」のような文化は、学ぶ側の姿勢として大切だと思いますが、だからといってその姿勢に甘えて会社側は何もしないということは間違っていると思います。

また、新人スタッフからの質問はベテランスタッフにとっても「あれ、どうだったっけ・・・?」と気がつくことも多く、それをキッカケに会社全体もレベルアップします。

この「わからないことがわからない」をそのままにせず、新人スタッフと熟練スタッフが互いに学び合う良い循環により、お客様によりご満足頂く会社が出来上がっていくんだなあと、改めて思いました。

関連記事

新着記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

TOP